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狭山事件-最新情報

            

4.真実に目を背ける裁判所

        

 狭山事件の裁判は、第1審・浦和地裁が死刑。第2審東京高裁では無期懲役。そして1977年最高裁は、一度も証拠の事実調べをしないまま上告を棄却し、刑が確定しました。現在石川さんは、2度目の再審請求をしています。
 石川さんは、逮捕以来31年 7カ月もの長期にわたって獄に閉じ込められてきましたが、1994年12月21日、ようやく仮出獄が認められて故郷の狭山に帰ってきました。現在は支援者の早智子さんと結婚し、2人で再審無罪の判決が出ることを信じて活動しています。しかし、無期懲役の判決を受けている石川さんには、刑期満了がありません。このままでは石川さんは一生見えない鎖に繋がれたままです。
 東京高裁は、石川さんの異議申立てを受けて狭山事件の再審を開始するべきかどうか審理してきましたが、2002年1月23日、突如として「再審は開始しない」と決定を下しました。1999年7月7日、同じ東京高裁は石川さんの再審請求を棄却していました。2002年1月23日の棄却決定は、この決定に対する石川さんの異議申し立てを棄却するという内容でした。
 東京高裁は、石川さんの再審請求を16年間審理してきたことになります。一度有罪の確定した再審請求の審理に16年もかかることは極めて異例の事態です。弁護団が提出した200以上の新証拠を前に、裁判所自身対応に苦慮して判断を先延ばしにしてきたことがうかがわれます。
 しかし結局歴代の担当裁判官たちは、ただの一度も証拠の事実調べをおこないませんでした。ずるずると結論を先延ばししたあげく、結局真実に目を背けたのです。石川さんと弁護団は、ただちに最高裁に特別抗告をおこないました(02.1/29)。そして、再審が開始されるまで何十年かかっても闘い抜くと声明を発表しました。

                  

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