外国人労働者の雇用と公正採用選考をテーマに 就職差別解消シンポジウム


就職差別解消シンポジュウム

 就職差別解消シンポジウムが2025年6月4日、太田区民ホール・アプリコ大ホールで開催された。主催は東京産業労働局、東京労働局。テーマは「外国人労働者の雇用と公正採用選考」で、特別賛同団体の就職差別撤廃東京実行委員会には都連も参画している。

 基調講演を就職差別撤廃東京実行委員会の炭谷茂・会長がおこない、部落差別の厳しい実態を強調しながら、近年の日本の人権状況を分析、インターネットによる人権侵犯の増加を指摘した。

 記念講演は一般社団法人日本国際協力センター(JICE)の齊藤牧・日本語教育課長兼就労支援課長が「DEIの視点から外国人の採用選考と就労を考える」をテーマにおこなった。「DEI」とは、Diversity(ダイバーシティ=多様性)、Equity(エクイティ=公平性)、Inclusion(インクルージョン=包括)の頭文字で、すべての人々が機会平等で認め合う社会と読み取れる。齊藤さんは、外国人留学生の求人が少ないことや日本語のみの求人票しかないことなど、問題点を指摘、仕事内容や応募要件、待遇の明確化の重要性を強調した。

 現場からの報告として、東京都同和教育研究協議会の桐畑美里さん、東京労働局職業安定部の大垣孝夫・職業対策課長補佐から報告があった。

 終わりに人権DVD「出会いを豊かなものに~公正さでのぞむ採用選考~」を上映した。