03年5月10日、東京渋谷郵便局の消印で、東京食肉市場に写真のような投書が届きました(写真は投書の前半部のみ表示)。ボールペンで手書きされたもので、文書の内容は、食肉市場の労働者を被差別部落と重ねて差別したものです。食肉市場に「サリンやSARS菌をまいてみようか」など、殺人やテロをほのめかす凶悪な内容です。食肉労働者や部落民は「人間ではないから人権はない」「日本の諸悪の根源」などと、延々と被差別部落への差別意識を吐露しています。
また、この差別投書事件の1カ月ほど前、4月16日にも同じ渋谷局の消印で、東京食肉市場に差別投書が届けられました。内容は食肉市場の労働者を蔑視し、猥褻ビデオの案内を送付するというものでした。
全国に差別文書送付する犯人と同一人物か
部落解放同盟は、5月9・10日に第60回全国大会を東京で開きました。実はこの大会以降に、部落解放同盟の各都府県連合会に「差別投書」や「差別ハガキ」が連続しています。その形式・内容・筆跡が酷似していることから、これらの差別投書・ハガキのかなりの部分が同一犯によるものではないかと考えられます。
今回東京食肉市場に届いた差別投書を書いた犯人も、その類似性から全国各地に差別文書を送付している犯人と同一人物であることが考えられます。
2003.06/28