5月10日に「スタッフ 部落怖わ〜い!!」と差別落書きが行なわれ、確認後に消去された場所に、再度5月28日「部落うんこ屋」という差別落書きが発見された。
葛飾区内においては2001年12月より、同一犯による差別落書きが18件(26ヵ所)発生している。自動販売機や電信柱、看板や公園のすべり台、駅の階段の壁や町会の掲示板、河川敷のトイレやゴミの集積所、工場のシャッター等々、大胆な差別落書き行為が繰り返されている。
5月10日(土)と11日(日)、葛飾区総合スポーツセンター関連施設のトイレ3ヵ所に「スタッフ 部落怖わ〜い!!」1ヵ所に「部落」と書かれているのが見つかった。いずれの差別落書きも1文字10センチ四方以上で黒マジックで書かれており、注視しなくても確認できるものである。(場所は葛飾支部員や区内の被差別部落出身者が日常的に相談に訪れる葛飾区同和対策仮奥戸集会所のすぐ裏である)葛飾支部と区人権推進課、生涯スポーツ課、指定管理者で現場を確認し消去した場所に再度卑劣な行為を行なったのである。
6月6日に行なわれた定例の葛飾支部全体集会においてこの連続した差別落書き事件が報告され、出席していたすべての支部員から「絶対に許せない」「何とかして犯人を見つけだそう」という声があがった。一連の差別落書き行為に対して葛飾支部員の怒り・憤りは頂点に達している。支部に組織されている被差別部落出身者は差別に対する思いを共有し闘いの勇気を持つことができるが、区内に散在し、自らの出身を隠しながら部落差別の現実に青色吐息で暮らしている仲間がこの差別落書きを目の当たりにしたら、生きた心地がするだろうか。絶望に誓い感情に覆われ、目の前が真っ暗になるだろうことは簡単に想像できる。葛飾支部は、支部員に対して、この差別落書きの事実を地域で広めることを提起し、葛飾区に対しては、すべての職員が行政施設だけでなく職務から離れた状況においてもこの落書き事件を念頭において落書きの発見や情報の収集に努めることを要請、葛飾区職労の仲間にも支部から同様の要請を行なった。
私たちは「仲間を守りきる」ことを心に刻み取り組んだ「慶應大学生による連続差別はがき事件」や「連続大量差別はがき事件」の教訓をもっている。葛飾支部は、広く世論に差別事件の存在を伝え、一人でも多くの区民に部落差別撤廃への協力を呼びかけ、犯人を見つけだすことも含め、全力で差別落書き事件糾弾の取り組みを進めていく決意である。
(2008.07/15)