5月10日(土)と11日(日)、葛飾区総合スポーツセンター関連施設のトイレ4ヵ所で差別落書きが発見された。
区総合スポーツセンター指定管理者職員が清掃作業中に発見し区人権推進課に連絡、12日に葛飾支部に報告された。10日に発見された差別落書きは3ヵ所3件で、奥戸野球場1塁側男子トイレパーテーションに「スタッフ 部落怖わ〜い!!」とあり、3塁側男子トイレにも同様の場所に「部落 スタッフ怖わ〜い!!」とあった。少年野球場の駐車場男子トイレにも「部落 スタッフ怖わ〜い!!」という内容で書かれていた。午後1時〜1時40分の間に書かれたことが職員の話から断定できる。
翌11日には、区総合スポーツセンターの多目的広場公衆トイレ男子用個室パーテーションに「部落」と書かれているのが見つかった。こちらは午前7時〜9時の間に書かれたとのこと。
いずれの差別落書きも1文字約15センチ四方で黒マジックで書かれていた。12日午後、区人権推進課、生涯スポーツ課、葛飾支部、指定管理者で現場を確認。デジタルカメラで記録撮影後、指定管理者が消去した。
葛飾支部に差別落書きの発生の報告があった時に落書きの内容を聞き、「部落 スタッフ怖わ〜い!!」という意味がどういうことなのかよく解らなかったが、現場確認のためにスポーツセンターへ行き、そこの職員が皆「STAFF」と背にプリントされたジャンパーを着ていたことから、落書きの字体を確認する前にこの差別落書きの実行者は2001年から区内で連続して差別落書きを書き続けている犯人と同一だという確信をもった。現場の落書きの字体もやはり酷似していた。
犯人は、スポーツセンター職員(「スタッフ」)を誹謗・中傷・罵倒するために、そして自分と同じ考えを区民に広めるために、落書きを見た人が一番悪いイメージを描くであろうと犯人が考えている「部落」を対置して、目的を達成しようとし、かつ、自らの鬱憤をはらそうとしている。この思考回路とやり方は一貫している。
先般、葛飾区は「人権施策推進指針」を策定し、地域啓発と人権教育の重要性を再確認して、差別のない葛飾区の創造への前進を決意したばかりである。葛飾区に対してさらなる人権啓発の強化と人権教育の充実を求め、差別を許さない人権意識の高揚と地域づくりを図っていかなければならない。
(2008.07/15)