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連続大量差別はがき事件糾弾会
加害者が謝罪
「連続・大量差別はがき事件」

          

差別の苦渋を強いられた被害者が訴え
差別被害に実効性のある人権侵害救済法の早期制定を

 都連は1月19日、中央本部と共に「連続大量差別はがき事件」の加害者Sに対する糾弾会を東京都人権プラザでひらいた。糾弾会では、松岡中央本部書記長が主催者あいさつをおこない、藤本都連委員長代行がこれまでの9回の事実確認会によって明らかになった経過と事実を説明し、差別の動機と背景などについてSに確認をおこなった。そして、Sが謝罪と反省を述べ、5人の被害者が意見表明をおこなった。
 Sは差別の原因と背景について以下のことを明らかにした。Sの部落問題認識は、
(1)自宅の近くに被差別部落があることは母親から聞いていた
(2)多摩地区の被差別部落について職場の友人から聞いた
(3)結婚差別や就職差別があるという程度の認識はあった
 というものであった。そこに、以下のような動機が加わり、差別を犯すに至った。
(1)4年間働いた職場でリストラにあい、ストレスがたまっていた
(2)「同和利権の真相」を読んで被差別部落への偏見と差別意識を深めた
(3)差別手紙を「あいつぐ差別事件」に掲載したかった
 Sは糾弾会で「私のおこした身勝手な犯行でたくさんの方々を苦しめてしまって迷惑をかけてしまい、心からお詫びいたします。すいませんでした。…」と謝罪した。
 また、5人の被害者が意見表明、差別の実態と真摯な反省を求めた。関忠男・都連規律委員長は「『綾瀬川に白骨死体になっているぞ』とのはがきによる脅迫が自身だけでなく、家族にも及んだこと、お中元の時期で荷物が届くたびに不安な思いにさせられた。同じ団地の人でも同様の差別被害があった」と語り、浦本誉至史・都連青年対策部長はアパートの隣家20数件に「部落出身」を暴露する差別はがきを送られ、「町からでていけ」と大家や町内会長に何人もの人が言いに行くという差別行為を引き起こしている。インターネットでも「本当に悪いのは浦本だ」とものすごい数の差別書き込みをされた。何百何千という人からSの差別行為の2次被害・3次被害を受けた。検察官が論告求刑の時に「被害者の人権の回復はもはや不可能」と言わしめたほどに差別被害がいかに甚大で、その回復は並大抵のことではできない事を指摘した。高岩昌興・荒川支部書記長は「自分がもし解放運動をしていなかったら、このような差別はがきによって、私も娘も川に身を投げたかもしれない。通り一遍の反省では納得できない」とし、差別行為がそれほどの重みがあることを受け止めるように真摯な反省を求めた。熊谷直幸・障害児を普通学級へ全国連絡会運営委員は「闘おうと決めるまで3ヶ月かかった。闘うと孤立して各地の障害児や親に色々なことが起こるのではないかと不安だった。逮捕されてホッとした。自分自身のことをよく考えて実のある人生を生きて」と訴えた。金東鶴・在日本朝鮮人人権協会理事は「一番心配するのは朝鮮学校の子どもたちが攻撃にさらされること。あなたのやったことは本当に卑劣きわまりない。当事者の声に耳を傾ける姿勢で学んで」と訴えた。
 都連は今回で加害者に対する糾弾会を終了し、この差別事件によって被った差別の実態、人権回復の困難な状況を踏まえ、人権侵害救済法の早期制定に向けた取り組みを進めていく。

       

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部落解放同盟東京都連合会
http://www.asahi-net.or.jp/~mg5s-hsgw/
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