速報―S被告に「懲役2年」の実刑判決
「連続・大量差別はがき事件」判決公判
2005年7月1日午後1時30分から、「連続・大量差別はがき事件」の判決公判が東京地方裁判所第511法廷で開かれ、被告人に対して判決が言い渡されました。
「懲役2年」の実刑判決(求刑は3年)です。
不当極まりない差別表現、執拗な攻撃により
被害者らの受けた精神的苦痛は大きい
判決で裁判官は「被告はなかなか就職できないことなどから、社会に対して屈折した気持ちや劣等感を抱き、これを発散するために何の面識もない被害者等の住所を調べ、犯行にいたった」こと、そして犯行の手段として「不当極まりない差別表現を執拗に記載し」、具体的に脅迫し、さらに名誉毀損・私印偽造の行為にまでおよんだと述べました。そしてこれらの行為によって「被害者の受けた精神的苦痛は大きいものがある」、あまりに「身勝手で悪質」な犯行であって「被告人の責任は重い」。被告人に、前科前歴が無く公判廷で反省する旨を述べていること、また被告の家族が更生に尽くすと述べていることなど、被告に有利な全ての事情を考慮しても、「なお実刑に処するのが相当である」と指摘しました。