寺尾判決から51年を迎える10月31日午後1時から、石川一雄さん追悼・第4次再審闘争勝利にむけた狭山事件の再審を求める市民集会が芝公園23号地にて開催される。狭山東京実行委員会の仲間とともに集会に参加し成功させよう。
第4次再審請求
第3次再審請求は、請求人の石川一雄さんが無念にも3月11日に亡くなり3月17日に手続き終了が決定した。遺志を継いだ石川早智子さんが4月4日、第4次再審を申し立て、裁判は、家令裁判長が、ひき続き担当することになった。弁護団は、第3次で提出した新証拠278点すべてを新証拠として提出。4月11日、「事実取調請求書」を提出し、鑑定人11人の証人尋問を求めた。あわせて筆跡、万年筆、自白に関わる4人の専門家の証人尋問をまず実施するよう求める意見書を提出した。
第1回三者協議
第4次再審請求で初となる第1回三者協議が6月10日おこなわれた。裁判官は、「刑事訴訟規則」286条(「再審の請求について決定をする場合には、請求をした者及びその相手方の意見を聴かなければならない」)にもとづく意見書の提出を、期限を指定せずに弁護団と検察官の双方に求めた。弁護団からは、検察官の意見書提出は迅速に対応するよう要望した。また、証人尋問の実施を裁判官にあらためて求めた。次回の三者協議は10月中旬に開催される。
新100万人署名運動
第4次再審闘争の勝利に向け、中央本部は、事実調べ・再審開始を求める新100万人署名運動を開始し、当面10・31までに50万筆を目標にとりくむとした。石川一雄さんの遺志を引き継いで無罪判決をかちとるまで、石川早智子さんを全面的に支えて、差別糾弾闘争として、完全無罪判決をかちとるまで闘いを続けていこう。
再審法改正
狭山事件で仮に再審開始が実現できても、検察の妨害で相当の期間引き延ばされる可能性があることを考えれば、狭山第4次再審の闘いは「再審法」改正とセットで闘っていかなければならない。
「再審法」改正では、昨年、超党派の「えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟」(会長:柴山昌彦・衆議院議員(自民党))が結成され、今年5月末の議連総会では、「刑事訴訟法」改正案の条文まで了承された。議連でまとめた法案は野党6党により6月18日に衆議院に提出され、秋の臨時国会へ継続審議となっている。証拠開示、検察官抗告の禁止を中心に臨時国会で再審法改正を実現しよう。
日常的闘いを通じて
狭山事件は、被差別部落にたいする予断と偏見のなかでつくられたえん罪事件であり、部落差別を糾弾する闘いである。この狭山闘争の原点を確認し、署名運動、高裁前アピール行動、地域での集会など日常的闘いを通じて、10・31市民集会を成功させよう。