「部落探訪」削除裁判・埼玉訴訟のさいたま地裁判決が2025年12月17日に言い渡された。さいたま地裁の判決は、①「部落探訪」に掲載された28か所すべての記事の削除を命じ、②ウェブサイトへの掲載、書籍の出版、出版物への掲載、放送、上演、戯曲、映画化等の一切の方法による公表を禁じた。また、③個人原告の支部長に11万円の損害賠償を命じた。ただし、④部落解放同盟埼玉県連の業務遂行権の侵害は認めなかった。
判決は、まず「原告の不当な差別を受けることなく平穏な生活を送ることができる人格的な利益が侵害された」と権利侵害を認めた。また、記事の削除の範囲については、インターネットの特性として「ひとつの記事を閲覧することを出発点として関連記事を検索することは可能かつ容易」であり、「閲覧者が芋づる式に本件各記事を閲覧する誘因」も大きく、「同和地区の記事を網羅的に閲覧することを薦める記載」があるので、削除および公表する範囲は、「実効性を確保する観点から・・・本件各記事の全てについて認めるのが相当である」と、原告が住む1地域だけではなく、原告が削除を求めた埼玉県内の28か所すべての削除を命じた。
判決当日、埼佛会館で開催された報告集会には110人が集まり、裁判闘争の勝利を全員で確認した。
また、被告が裁判中にもかかわらず、埼玉県内の被差別部落の撮影を続け、2025年12月までに9市13か所を追加投稿したことをうけ、埼玉県連は、12月3日に、追加で公表された地域の代表4支部9人が原告になって第2次訴訟を起こし、「部落探訪」に対する闘いは続いている。
