
2025年度解放セミナーが5月25日14時から、台東区民会館8階第4会議室で部落解放同盟東京都連合会と東京部落解放研究所の共催で開催され、19団体29人が参加した。
山本志都・弁護士(狭山再審弁護団)が「再審法改正の現状」と題して講演。冒頭に、本年3月11日に石川一雄さんが亡くなられ、妻の石川早智子さんが再審請求人となり4月4日に第4次再審請求申立てがなされた狭山事件の現状について説明され、第4次再審請求においても、第3次再審請求で積み重ねてきた278点の新証拠をもとに、11人の鑑定人の証人尋問を引き続き求めており、更なる世論を盛り上げていく必要性を強く訴えられた。
狭山事件をはじめとした多くの冤罪事件は、冤罪被害者及びその家族への筆舌に尽くしがたい、国家による重大な人権侵害であり、刑事訴訟法における再審規定はわずか19条しかなく、冤罪被害の救済のためには証拠開示の制度化、再審開始決定に対する検察官抗告の禁止等の再審手続規定の明確化が必要なことなどについて分かりやすくご講演いただいた。