
部落解放第67回関東女性集会が、8月30日にさいたま市大宮ソニックシティで開催され、関東甲信越から約200人が参加した。東京からは35人が参加した。実行委が東京高裁への狭山要請はがきを用意し、参加者全員で取り組んだ。「部落探訪」削除裁判を提訴した埼玉、新潟からは、裁判の進捗状況が報告された。
全体会では、主催者を代表して小島百合子女性部連絡会代表と片岡明幸関東甲信越地方協議会議長があいさつをした。また、中央女性運動部、埼玉県知事(代理)から来賓あいさつをいただいた。石川早智子さんからは、第4次再審勝利に向けた決意と、引き続きの支援を訴えるアピールがあった。続いて集会基調が提案された。
記念講演は、「ヘイトスピーチの現場を取材して」と題して、ノンフィクションライターの安田浩一さんが講演をした。クルド人に対するヘイトが激増して当事者が怖い思いをしていることや、戦時中の山口県宇部市の長生炭鉱水没事故で多くの朝鮮人を含む労働者が国策の犠牲になったにもかかわらず、国家が遺骨収集に責任を持たないことを、 力のこもった語り口で話された。
分科会は「思いを語ろう(解放運動入門)」「活動を交流し合おう(反差別・反戦・平和)」「狭山闘争」の3つに分かれて学習した。ミニ講演で問題が提起され、意見交換が行われた。会場では各都県連参加者からの発言が次々と出て、活発な論議ができた。
東京都連は事務局を担い、分科会でも助言、司会などを担当して集会を作り上げる一翼を担った。関東の女性たちと交流し、取り組みを学び合い、非常に意義のある集会だった。 (都連女性部)