
部落解放第57回東日本研究集会が2025年6月26・27日に群馬県安中市の磯部ガーデンで開催され、約600人が参加した。主催は部落解放同盟関東甲信越地方協議会。
主催者挨拶は片岡明幸・関東甲信越地方協議会議長が行ない、急逝された石川一雄さんへの哀悼と狭山第4次再審請求審での再審無罪実現に向けた支援を訴えた。また、「部落探訪」削除裁判勝利に向けた闘いの意義と方向性を提起した。
群馬県行政等の来賓あいさつに続き、集会基調の提案を和田献一・同協議会事務局長が行った。基調では、ネット上の部落差別事件・包括的反差別法・個人情保護等の課題を提起した。
記念講演を(株)情報文化総合研究所の佐藤佳弘さんが行い、「情プラ法施行の意義と課題~差別書き込みの被害者を救え~」をテーマに「ネット社会の法制度」「情報流出プラットホーム対処法」「被害者の救済へ」の3点を柱に講演された。講演では、情プラ法は権利侵害を民間企業が判定する。しかし、侵害情報調査員の法的効力や差別を違法とする根拠法がない現状では、訴訟により裁判所の判断にゆだねることになり効果は限定的である。従って、被害者の救済は、まず削除であり、地道に削除を進めるしかない等の説明があった。このことからも、差別撤廃と被害者救済には、包括的反差別禁止法の制定が必要不可欠であることが明らかになった。
特別報告では、金聖雄監督による石川一雄さんの追悼映像が上映された。
その後、第4次再審請求を申し立てた石川早智子さんから、石川一雄さんの遺志を引き継ぎ、再審無罪を勝ち取り冤罪をはらすため頑張るとの決意が述べられた。同時に、再審法改正を何としても実現しなければならないとの訴えがされた。2日目は、「歴史と文化」「同和教育の実践と課題」「人権行政の実践と課題」「部落差別と社会啓発の実践」「狭山再審闘争と反差別共同闘争」の5つの分科会で活発な討議が行われた。