差別と戦争を許さない!人権で未来を築く

部落解放・人権文化フォーラム2025



部落解放・人権文化フォーラム2025

 部落解放・人権文化フォーラム2025が2025年11月28日、日本教育会館を会場に「戦後80年、差別と戦争を許さない!人権で未来を築く」をテーマに開催され、636人が参加した。主催は部落解放・人権文化フォーラム実行委員会。

 全体会では、主催者挨拶を全水道東京水道労働組合の遠藤秀高さんが行い、来賓からは東京都総務局人権担当の豊田義博理事、特別区長会会長の吉住健一新宿区長からご挨拶いただいた。

 続いて近藤登志一都連書記長による基調報告では、共生社会を破壊する排外主義の広がりが危惧される現在の人権を巡る状況、部落差別の現実、特に深刻化するインターネットにおける人権侵害をうけ、本年5月に施行した情報流通プラットフォーム対処法の今後の課題について報告された。

 記念講演では「現代社会における部落差別の『変容』を考える―差別を作り替え、再生産し続けるのは誰なのか―」と題して、大阪公立大学都市経営研究科教授の阿久澤麻理子さんにご講演いただいた。「差別は差別する側の問題である」こと、特に部落差別の二重性(人と土地)に言及された。被差別部落出身者に対する「人に対する差別」と、出生地、住所、本籍地などの「土地に対する差別」があり、結婚差別等に現れる「人」に対する差別意識に比べ、被差別地域=「土地」に対する差別意識の方がより強く表れると市民の意識調査等のデータを示して、分析された。そして差別意識は現在においても「土地」購入時等における市民の意識の中に根強く残っていると指摘された。

 「部落がどこにあるかを知ろうとすることは社会における『正しい関心ごと』ではなく、東京高裁判決で示された『差別されない権利』を侵害する違法なものである」と話された。

 全体会終了後、会場を移動し、5つの分科会を行ない、学習を深めた。

 第1分科会では41人が参加し、近藤登志一都連書記長が現在都連が取り組んでいる差別事件等を報告し、差別を許さない社会づくりに向けて差別糾弾闘争の維持、強化と反差別社会連帯の構築の重要性について訴えられた。

 第2分科会では、49人が参加し、都同教の海野敦彦さんが、教育の現場での人権学習において「被差別部落の人たちの闘いから自分を大切にし、差別に屈しない生き方を子どもたちともに学んでいる」と報告した。

 第3分科会では、89人が参加し、藤本忠義都連副委員長が東京の部落差別の現実と解放運動、差別意識や偏見をなくすための現地学習の重要性について、東日本部落解放研究所事務局長の鳥山洋さんが、東日本・東京における部落史の基礎について、その特色や、江戸時代の関東八州における弾左衛門を頂点とする被差別集団支配の仕組みについて講演した。

 第4分科会では、弁護士の金英功さんが排外主義によって引き起こされているクルド人へのヘイト問題について講演し、84人が参加した。

 第5分科会では、弁護士でIMADR特別研究員の尾家康介さんがマイノリティの視点からビジネスと人権について講演し、「知らない人権」や「気づかない人権問題」がありうるという意識を持つことの重要性を話され、225人が参加した。