部落解放同盟葛飾支部は、「どんなことがあっても、えん罪を晴らすまで闘う」という石川一雄さんの決意、「見えない手錠をはずしたい」と訴える連れ合いの早智子さんの思いにこたえ、狭山弁護団と連帯し第三次再審請求を闘いぬく決意をもって、この間、山場に向けた地域での取り組みを強化してきた。私たちはその一環として、全ての葛飾支部員、連帯・共闘の仲間たちの5.23集会への結集と取り組みへのさらなる奮闘を呼びかけると同時に、狭山事件やえん罪に関心をもっている区民はもとより、狭山事件を知らない人たちに向けて、5月15日、葛飾支部は石川一雄さんを招き「石川一雄さんに連帯し、狭山事件の再審を求める葛飾支部全体集会」を開催した。支部員だけではなく区職労、人権フォーラム、人権自主グループからの出席もあり、一歩前進が感じられる集会であった。
石川一雄さんが突然逮捕され、えん罪におとしいれられて45年、石川さんは69才になる。
石川さんは講演の前段で12年前に取得した自動車免許の話、そして体調面、健康維持・管理の理由を話された。今でも毎日5キロのジョギング、全国へ訴えに出かけている時はホテルで200回も腕立て伏せをするという。健康に気を付け、一人でも多くの人に狭山事件の真相を訴えていきたいという思いから、自らの生活を律していると言う。
本題に入って、話は獄中で無実を訴える唯一の手段を実現するために必死で文字を覚えたこと、その筆舌し難い監視官の援助とその連れ合いの支え、狭山事件に自身が巻き込まれたことについての悔しい思いと誇りの部分、子どもの頃の他地域の子たちからのいじめや暴力、若い頃の職場での努力と文字を知らないことの辛さ等々を話され、また、裁判のアキレス腱とも言える決定的な証拠=万年筆の発見や小名木証言等々について、今後の闘いへの決意を話された。
すでに退職している元監視員の娘さんの結婚式に招待されスピーチを求められた話の時には石川さんの目には涙が溢れていた。私たちも、仲間としてこの元監視員のご家族の闘いに恥じない闘いを進め、必ず石川一雄さんの無実を勝ち取る決意を固め集会を終えた。
石川一雄さんから当集会に送られた詞「贅沢の願望秘めねど人並の生活したや今の社会で」
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