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 INDEX > topics > 筆跡や目撃証言などで狭山弁護団が新証拠を交際に提出

筆跡や目撃証言などで
狭山弁護団が新証拠を高裁に提出

        

 狭山弁護団は8月13日、下記の新証拠を東京高裁第4刑事部(門野博裁判長)に提出した。
 魚住和晃・神戸大学教授による筆跡鑑定書(魚住鑑定書)は、脅迫状と石川さん作成文書(上申書や手紙、図面の文字など)をスキャナで画像データ化し、筆跡の異同を鑑定した。脅迫状と石川さんの書いた文字をすべて分析し、固有筆癖を抽出、比較して、異筆と鑑定した。
 原聰・駿河台大学教授によるU目撃証言に関する鑑定書は、事件当夜、被害者宅の所在を尋ねてきた人物が石川さんであるとするUの目撃証言の信用性についての心理学者の鑑定書である。U目撃証言は事件後1ヵ月を経た6月5日におこなわれており、その間に、石川さんの顔写真が新聞報道などで多数出されていることや、Uが2審の法廷では石川さんを確認できなかったことなど、証言の心理学的問題点を明らかにしている。とくに、逮捕後、警察署内で取り調べ中の石川さんをUに見せて確認するという「単独面通し」というやりかたの問題点を指摘。暗示により誤識別になりやすい単独面通しではなく、複数のラインナップから選ぶ方式をとっている英米の最新の心理学研究などもふまえて、Uの目撃証言に何ら証拠価値がないことを指摘した。
 厳島行雄・日本大学教授による犯人の声の識別(耳撃証言)に関する鑑定書は、5月2日夜に聞いた犯人の声が石川さんの声に似ているとする被害者の姉らの証言の信用性についての心理学者の鑑定書。逮捕後、取調べ中の石川さんの声だけを聞かせるというやりかたの問題や声の同一性の識別をしているのが、1ヵ月後であることなど、声の識別証言(耳撃証言)に信用性がないことを指摘した。
 赤根鑑定、ルミノール反応検査実験報告書は殺害方法、犯行態様という自白の枢要部分が虚偽架空であることを示すもの。また、筆跡、目撃証言、犯人の音声の識別証言は寺尾判決が自白を離れた有罪証拠としてあげたものであり、これら有罪の情況証拠に合理的疑いが生じており、脅迫状を書いて届けたといった石川さんの自白の信用性をゆるがす新証拠である。

(2008.11/12)

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