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天皇制国粋主義の教科書採択を求める

動きに地域から反撃しよう     

            

 「自由主義史観」を唱えるグループが、「新しい歴史教科書をつくる会」という団体をつくり、中学校の歴史と公民の教科書をつくった。
 彼らはこれまでも右翼的な立場からさまざまな活動を展開してきた。東京では、都連も加盟している東京平和運動センターが求めてきた「東京都平和記念館」の設立を妨害し、「従軍慰安婦」問題の記述を教科書から削除することを求めて区市町村議会での決議を働きかけたりしている。
 彼らがつくった教科書は、四月はじめに国の検定を通過した。彼らは今後、この教科書が来年度から実際に学校で使われるよう、教育委員会などに対して攻勢を強めるものと考えられる。
 今回、彼らがつくった教科書には、彼らの右翼的思想性が露骨に反映している。天皇をいただく日本は文化的に他の諸国よりも優越している、侵略戦争や植民地支配は当時としては正当な行為である、家父長的な家族制度を大切にすべきだ、個人の自由や人権より国家秩序の維持を優先するべきである、教育の大きな目的は愛国心の発揚を促すことである、など、天皇制国粋主義的かつ神話的な歴史観・社会観が強く投影している。
 この教科書の内容が明らかになってから、中国・台湾、朝鮮・韓国などから強い警戒と抗議の意思が表明された。日本国内の文化人や学者たちも多くが懸念を表明している。この教科書の極端な排外主義的な内容からして、これらの非難や懸念は当然のことである。自由主義史観グループ は、「内政干渉」だとか「自虐史観」だとか言って、これらのまっとうな批判を逆に非難するが、とんでもないことである。
 国際化が進み、また個人の尊重を基本とした人権の確立が強く求められる今日、排外主義と天皇制国粋主義に彩られた教科書が教育現場で使用され、子どもたちにおしつけられることは大変危険なことである。私たちは、歴史の歯車を逆に回すようなこの動きに強い懸念を覚える。
 私たちはこれまで、天皇制国粋主義に反対して運動をおこなってきた。なぜなら天皇制こそ侵略と植民地支配を支え、また内外において差別・排外主義を煽り強化する制度であるからだ。
 今回の教科書の問題についても、まさにこうした私たちの運動の課題として地域から反撃する運動をつくっていこう。地域でともに暮らす在日外国人や被差別当事者と連帯し、さらに幅広い勢力にも呼びかけて、歴史の歯車を逆に回す動きに反撃しよう。

《解放新聞東京版523号・主張より》

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