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《狭山事件情報030227》

      

発信日03年02月27日、通算第35号

           

《速報》「京都アジ化ナトリウム混入事件」被告の元院長に無罪判決
 ―取り調べで警察の自白強要があったと認定

 以前、内藤さんからのご連絡で、このニュースにも取り上げた「京都アジ化ナトリウム混入事件」の判決公判が、本日京都地方裁判所でありました。以前に「被告人の自白は警察の強要と脅迫によってなされたもので、証拠として採用できない」と認定した古川裁判長は、今回も警察の違法取り調べを指摘、無罪判決を言い渡しました。
 以下に、朝日新聞の速報記事を抜粋します。

 京都市右京区の国立療養所宇多野病院で98年、電気ポットの湯に毒物のアジ化ナトリウムが混入され、医師7人が吐き気などを訴えた事件で、傷害と浄水毒物等混入の罪に問われた同病院元内科医長(46)に対する判決公判が28日、京都地裁であった。古川博裁判長は「被告がアジ化ナトリウムを投入した可能性はほかの在室者より相当に高いが、ほかの者の犯行可能性を完全に排除することはできない」などとして無罪(求刑・懲役1年6カ月)を言い渡した。
 被告は捜査段階でいったん犯行を認める供述をしたが、公判開始後は「断じてしていない」と一貫して否認していた。公判は目撃証言や決定的な物証がない中で進んだ。
(中略)
 京都府警と京都地検が作成した被告の自白調書計20通について、古川裁判長は01年11月、「被告は、取り調べ警察官から、暴力団員を使って被告の家族に危害を加えると脅迫された結果、自白するに至ったもので、任意性に疑いがある」として証拠と認めず、検察側の証拠調べ請求を却下。昨年10月には実況見分調書4通についても「任意性がない」として請求を退けていた。
 判決でも自白調書について「警察官の脅迫や検察官の不適切な取り調べの影響があり、任意性に疑いがあると言わざるを得ない」と認定した。

          

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