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発信日02年4月30日、通算第21号
警察の自白強要の実態が、ついに白日のものになった
本ニュース受信者の内藤さんからいただいた情報です。
警察が、刑事事件の取り調べの中でとんでもない自白強要(というか脅迫)を行っている実態が、ついに裁判所によって認定されました。この事件は、98年に京都の国立療養所宇多野病院でおこった「アジ化ナトリウムを混入事件」と呼ばれている事件です。
詳しくは、下記の記事(毎日新聞)を読んでみてください。
とんでもない捜査ですが、これが日本の刑事捜査の実態です。現在でさえそうなのですから、39年前は推して知るべしでしょう。狭山事件の捜査において埼玉県警は、石川さんに対して「脅し・すかし・泣きおとし・だまし」といった様々な手を使って自白を引き出しました。その手口は実に巧妙で、法律の知識など全くなかった石川さんは、第一審が終わるまで「マインドコントロール」から抜け出すことができないほどでした。
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[毎日新聞 2001.11/8]
京都・薬物混入事件:自白調書の証拠採用を却下 京都地裁
京都市右京区の国立療養所宇多野病院で98年10月、医局談話室の電気ポットの湯に毒劇物のアジ化ナトリウムを混入し、医師らがおう吐などの症状を訴えたとして傷害罪と浄水毒物等混入罪に問われた同病院医師、石田博被告(45)の第23回公判が8日、京都地裁であった。古川博裁判長は「取り調べ担当警察官が違法な脅迫を行い、検事の取り調べも不適切だった」と認定、自白の任意性に疑いがあるとして、自白調書すべての証拠採用を却下する異例の決定を出した。
決定で古川裁判長は、法廷での被告の証言などから、2000年3月に石田被告が京都府警に逮捕された後、府警太秦署(当時)の担当刑事が取り調べで「極道のすごいやつがおる。お前には小学生の子どもがおるわな。取り返しのつかないようになる」などと暴力団を使って家族に危害を加えることをちらつかせて脅したと認定、「許される範囲を大きく逸脱した違法、不当な取り調べ」と指摘した。
さらに京都地検の検事調べについても、自白すれば執行猶予がつくと被告に言うなど不適切だったと指摘。その影響下で取られた自白調書は任意性がなく、証拠能力がないとした。
検察側は却下決定に異議を申し立てたが、棄却された。
村井豊明・主任弁護士の話 妥当な決定だ。他に有力な証拠はなく、無罪の可能性が強まった。
宇田川力雄・京都地検次席検事の話 大変驚いており遺憾だ。適切な対応をしたい。《Mainichi Interactive》
http://www12.mainichi.co.jp/news/search-news/850138/83A83W89bb83i83g838a83E8380-0-3.html
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最高裁・最高検への要請(追加情報)
狭山東京実行委員会の代表団は、4月25日、最高裁と最高検に要請に行きましたが、その際提出した要請文を下記のURLページにて公開しています。よかったら何かの参考にしてください。
《狭山東京実行委員会ホームページ》
http://www.asahi-net.or.jp/~mg5s-hsgw/saics/
東京での取り組み(追加情報)
5/17.17:30〜18:30頃まで 特別抗告審闘争勝利にむけた大井町駅大情宣
場所:JR大井町駅(イトーヨーカ堂前)
主催:部落解放同盟品川支部、部落解放東京南部地区共闘会議
狭山事件とえん罪を考える南部市民の会、部落解放を進め民主主義を守る会人権擁護法案などの関連情報を収集・公開しています
狭山事件とはちょっとずれますが、今国会で審議されていて、マスコミを中心に大きな社会的関心も受けている「人権擁護法案」などについて、情報を収集し公開するページを部落解放同盟東京都連合会のSite内に作りました。
私たち部落解放同盟は、政府提出の「人権擁護法案」に関しては、人権委員会が法務省から独立していないなど問題点が多いと考え、今、抜本的な修正を求めて活動しています。関心をお持ちの皆さん、ぜひこのページを活用してください。《部落解放同盟東京都連合会ホームページ》
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e-mail : mg5s-hsgw@asahi-net.or.jp |