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発信日02年4月14日、通算第16号
狭山現地に行って来ました
昨日(4月13日)久しぶりに狭山現地に行って来ました。石川さん、早智子さんともお会いしていろんなお話をうかがいました。石川さん、早智子さん、お忙しい中本当にありがとうございました。
今回の「現地調査」に参加したのは解放同盟足立支部の有志3人です(浦本もその一人)。それぞれが自分のテーマを持って参加しましたが、浦本のテーマは、インターネット上での「バーチャル現地調査」を可能にするためのデータ収集でした。ところが! 不覚なことにもデジカメのバッテリーのチェツクを怠り、途中(というかほとんど最初の方というか)で写真を撮れなくなってしまった。何という初歩的ミス!!
しかし、大失態はあったものの、現地調査自体は充実したものでした。被害者Yさんが事件当日最後に目撃された「第1ガード・第2ガード」、最初の自白(3人犯行自白)で「被害者との出会い地点」とされ、単独犯行自白になってからも「一度そこまで行ってUターンして『X字型十字路』(最終的に被害者との出会い地点とされた場所)に来たとき、自転車に乗った被害者と出会い…」などという不可解な自白経過をたどった重要地点「山学校前十字路」なども確認してきました。
「第1ガード・第2ガード」では、何のために被害者はここに来たのか、改めて当日の被害者の足取り資料を開示しない検察の不当性を実感し(第1ガードの手前に新しいガードができていました)。「山学校前十字路」では、「X字型十字路」とは全く違う、その「見通しの悪さ」を実感しました。この地点をよく知らない石川さんが最初に「出会い地点」と自白した後で、もしかしたら捜査官はここに確認に来たのではないか、そして見通しの悪さに驚いたのかも知れない。その結果「出会い地点」の自白は二転三転することに… といった感想を抱きました。
殺害現場とされていた「雑木林」ですが、ご存じのように跡形もありません。昨年すでに駐車場になっていましたが、現在はすぐ近くまで家が建てられていて、駐車場自体もきれいに整備されています。車が多いときはちょっと中には入れなくなるかも。いずれにせよ、こんな状態になるまで実地調査の一つもしない裁判所の態度は不当です。
石川さん旧宅の復元「鴨居」では、捜索当日、その真下に立っている捜査官が写真に撮られている事実を再現しました。
〈問題の写真(ページ下の白黒写真。文字が書かれている白いカ所が「手前の捜査官」の背中)〉http://www.asahi-net.or.jp/~mg5s-hsgw/sayama/jiken/jiken502.html
鴨居直下に立つ捜査官、その全面に写っている別の捜査官の並ぶ角度を大体特定して、どの位置から写真が撮られたかを確認しました。問題の写真には残念ながら「鴨居」自体はぎりぎり写っていません。しかし、写真を撮った捜査官の位置からは、鴨居全体が視野に入ることがはっきり分かりました。その位置に3人とも立ってみましたが、もちろん万年筆は見えました。しかも写真を改めて見ると、手前の捜査官がハーレーションをおこして真っ白に写っています。つまりこの写真は、フラッシュをたいて撮られたものなわけです(おそらく逆光に対処するため、意図的にフラッシュを使った)。となれば、万年筆の金属製キャップは光ったはずです。もし万年筆がそこにあれば、写真を撮った捜査官にそれが見えないはずはない。改めて万年筆の問題の大きさを痛感しました。
私自身としては、一年ぶりの狭山現地でしたが、ごく少人数で行ったこともあり、いつにもまして学ぶところの多い一日でした。失敗したデータ集積は近日中に再トライすることになります。なお、現地調査希望の方は、部落解放同盟中央本部で随時受け付けています。
電話:03-3586-7007 Eメール:honbu@bll.gr.jp
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e-mail : mg5s-hsgw@asahi-net.or.jp |