発信日02年3月24日、通算第9号

　　　　　　　　　

毎月23日、駅前で何かがおこっている

　大阪市の「狭山パンフを読む会」から、投稿をいただきました。長文なので要約して紹介します。「狭山パンフを読む会」は、毎月23日頃大阪市の地下鉄あびこ駅周辺で狭山事件の真実を訴えるビラまき活動をしています。投稿いただいたのは、このビラまきでまかれたビラの内容です。
　ちなみに23日は石川一雄さんが逮捕された日（1963年5月23日）で、私たちはこの日を23デーと呼んでいます。この日には、東京でも同様のビラまき活動がおこなわれています。毎月おこなっているのは江東区（亀戸駅前）足立区（北千住駅前）豊島区（池袋駅前）です。いずれも毎月23日夕刻（17時以降）にビラまきをしています。この二つの地区以外でも、年に何度か節目の時に他のターミナルでビラまきをしている地区が多数あります。見かけたらビラを受け取って声をかけてあげてくださいね。

３月22日7時〜8時、大阪市の地下鉄あびこ駅前で狭山事件の真相訴えたビラまき
「狭山パンフを読む会」よりの投稿（要約は浦本の責任でおこないました）　　　

　狭山事件再審の舞台は最高裁に移りました。最高裁は司法の頂点にある裁判所であり、憲法問題や重大な事実誤認、最高裁判例の変更などの場合に絞って、事実調べを実施しています。狭山裁判の場合、石川一雄さんを殺人犯に仕立て上げた警察・検察・裁判所、そしてただ一度の事実調べすら実施しようとせず誤った裁判を是正して来なかった裁判所の問題は正に憲法37条の「公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利」の侵害ですし、確定判決や検察の主張に縛られ新証拠を見ようとしない担当裁判官の態度は「良心に従ひ独立してその職権を行」うとの76条にも反します。そして何より、「新証拠一つでは無罪を言い渡すべき明らかな証拠と言えなくとも他の全証拠と総合的に評価した時に確定判決に合理的な疑いが生ずれば、再審開始の理由となる」という最高裁自らがなした決定（75年５月白鳥・76年10月財田川各決定）に反する東京高裁の再審請求棄却・同異議申し立て棄却の両決定を取り消すことは最高裁の決して避け得ぬ責務です。まずは事実調べの実施に踏み切る事、更には検察の持つ証拠の開示を勧告する事が必要です。
　さて、この至極当たり前のことを勝ち取るためにも粘り強い闘いが必要とされています。１月の不当な棄却決定以降、全国で様々な取り組みがなされています。早速最高検に対する独自の要請行動をした豊中の狭山事件研究会、石川さんの冤罪を訴える歌を作ってもらうためボブディランに会いに行った兵庫の姉弟、狭山事件のホームページに加えて《狭山事件情報》をメール発信しだした部落解放同盟東京都連合会、等々。そしてアイヌモシリ の北見から奄美の島まで、小は３人だけから全国で作られている狭山住民の会、一雄さんの連れ合い早智子さんによるホームページと、旧来の取り組みに止まらない新しい狭山再審実現を目指す取り組みが出て来ています。
　更に皆さんの支援や新たな取り組みが有っての狭山再審闘争です、また従来の取り組みを弱めては新しい取り組みの意味が弱まると思います。私たち狭山パンフを読む会は小さなサークルに過ぎませんが、全国の多くの仲間に心を連ね、狭山事件の再審開始を最高裁に迫りたいと考えます。労働者・学生・市民の皆さんのより一層の注目と力強いご支援・ご協力をお願いします。

全新証拠を事実調べし旧証拠との総合評価で確定判決を見直せ！
最高裁は特別抗告を受理し棄却決定を取り消せ！　　　　　　　
従来の闘いを更に強め新たな闘いと結び付けて再審を勝取ろう！

　「狭山パンフを読む会」の皆さんありがとうございます。ともにがんばりましょう。

　　　　　　

松坂でも集いが、三重からの追加情報

　さきに情報をいただいた「狭山事件を考える鈴鹿市民の会」の野崎さんからの追加情報です。
　５月１８日（土）午後に、松阪市で「松阪市民の会」主催の集いが、同日夕刻より鈴鹿市で「鈴鹿市民の会」主催で集いを開催することになったそうです。
　三重の皆さんがんばってください。

　　　　　　　　

「狭山事件、最新情報」のページを更新しました

　「一目で分かる狭山事件の争点」の《争点6》まで完成したので、それをUPしたのと、リンク集が増えています。よかったらのぞいてみてください。

　「狭山事件、最新情報」
　　http://www.asahi-net.or.jp/~mg5s-hsgw/sayama/
　「一目で分かる狭山事件の争点」
　　http://www.asahi-net.or.jp/~mg5s-hsgw/siryou/sayama_jiken/souten/