東京都議会総務委員会(2000.7/7)傍聴報告
―人権施策推進のための指針<骨子>について―
【公明党 東野秀平氏の質問と田口人権部長の答弁(質問10への答弁は横山総務局長)】
◇質問1 人権施策推進指針に関して、今後のスケジュールはどうなっているか
(回答)6月19日に発表。7月21日まで意見を求め、その意見を参考にし、関係局と調整し、秋に発表する。
◇質問2 現在までどのくらい意見がきているか。
(回答)ホームページのアクセス数はまだ把握していないが、FAX等は13件である。
◇質問3 人権尊重の社会のためには差別解消が基本である。差別をなくしていく強い意志を示されたい。
(回答)差別解消は重要課題である。理念の中でも「性別や年齢、障害、出身、民族、国籍等を理由とする不合理な差別や偏見を受けることなく社会に参画し、その個性と能力を充分に発揮できる都市をつくる」といってある。また、人権に関する現状の中で、厳しい差別があることを示してある。
◇質問4 外国人に対する人権も重要だ。国際的に魅力ある都市にするためには人権が重要だと思が。
(回答)外国人の人権課題は重要課題としている。具体的課題は各局と調整中でる。
◇質問5 提言には同性愛者の人権が課題になっていたが、骨子ではおちている。理由を明らかに。
(回答)国連10年の国内行動計画、各県の行動計画にふれられていない。提言ではいれられていたが、多くの方々の理解を得られていないという状況を踏まえてである。
◇質問6 都政モニターのアンケートでは「同性愛の偏見がある」と答えた方が70%もいるではないか。
(回答)同性愛者を巡っていろんな状況がある。啓発を通してやっていく。7月21日までの意見を参考にして進めていきたい。
◇質問7 知事はニューヨークを仮想競争都市としている。ニューヨークの人権状況はどうか。
(回答)具体的な内容は知らない。
◇質問8 骨子は懇談会の委員にフィードバックしたのか。
(回答)委員にはおくってある。しかしコメントはとどいていない。
◇質問9 「機会の平等」とあるが国際的には実質的平等をいかに実現していくかが課題である。
(回答)理念全体は世界人権宣言を踏まえており、また、理念全体の中には実質的平等を含んでいる。国際人権は充分尊重する。
◇質問10 当事者の意見を聞くことが重要だ。総務局長お願いしたい。
(回答)指針は基本的人権が尊重される東京を作るための道標である。当事者と都民の意見を聞き進めていく。
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【民主党 西条庄治氏の質問と田口人権部長の答弁】
◇質問1 人種差別撤廃条約の概略を説明してほしい。
(回答)1965年国連総会で採択され、1995年日本は加入した。
◇質問2 東京都人権施策推進指針対策連絡会から声明がでている。条約では禁止を求めている。一般質問で福士さんからも「差別禁止条例をつくれ」と質問されている。表現の自由など難しい問題はあろうかと思うが、もっと実行性があることは求められないか。
(回答)「表現、結社、集会の自由」の保障で慎重にならざるを得ない。
◇質問3 「性的マイノリティ」について説明して欲しい。
(回答)自己の性に対する意識と実際の性が一致せず性転換を希望している方が、性同一性障害であり、性転換まで希望していない方が「自己の性別に不快感を伴う」で、男女双方の身体的特徴をもっている方がインターセックスである。
◇質問4 同性愛者をはずす理由として、「多くの人々の理解」云々の問題ではないのではないか。
(回答)新聞の世論調査では「容認してない」という結果がでている。国の行動計画、各県の行動計画でもとりあげていない。