狭山事件では真犯人が唯一残した物的証拠である脅迫状が。
真犯人が書いた脅迫状には身代金受け渡しの日付と場所が訂正されていました。
有罪判決では石川さんが被害者を殺害後、その場で被害者の万年筆を奪い脅迫状の日付と場所の訂正を行ない、脅迫状を被害者宅に届け、万年筆は自宅に持って帰って勝手場の鴨居の上に置いたと認定しています。
川窪鑑定では、万年筆の製造や修理を長年行なってきた専門家の知識と経験から証拠の万年筆のペン先は「細字」であるが、脅迫状の訂正箇所は「中字」のペン先であると鑑定しました。
つまり、石川さんの自宅で発見された万年筆は犯人が脅迫状の訂正に使った万年筆でもないことが立証されたのです。
証拠の万年筆は事件と無関係のものであり、ねつ造された疑いがさらに深まったのです。
