2001年10月31日13時から、東京日比谷の日比谷野外音楽堂で、狭山事件の再審を求める中央集会がひらかれ、全国から約5000人の参加者が集まりました。集会には、狭山事件の当事者である石川一雄さんや、全国の被差別部落の代表ら多数が参加しました。東京からも200人以上が参加しました。
審理は大きな山場に
狭山事件の再審請求は、現在東京高等裁判所で「異議申し立て」に対する審理という形でおこなわれていますが、現在非常に大きな山場になっています。狭山事件再審弁護団や部落解放同盟中央本部では、「いつ決定が出てもおかしくはない」との見方も示しています。
東京高等検察庁は、この期に及んでもなお狭山事件の証拠多数を隠し持ったまま開示していません。国際社会(国際規約人権委員会)からの開示勧告や、批判についても完全に無視しています。検察が公権力を行使して集めた証拠を、法廷にも提出せずに隠すなどということが許せるでしょうか。これで公正な裁判だなどと言えるでしょうか。また、証拠が隠されたまま出された「判決」や「決定」が正しい判決であると言えるでしょうか。日本の司法当局は、こんなことをやっていて、国際的な批判に耐えられると思っているのでしょうか。
東京高検に証拠開示求める
これから2002年のはじめにかけて、本当に「いつ決定が出てもおかしくない」緊迫した情勢が続きます。狭山事件の過去の様々な「判決」「決定」は、お盆や暮れなど休暇にあわせるように出されてきた経過があります。いわば「不意打ち」で出されているのです。
東京では、2001年12月4日に狭山東京実行委員会の第7回総会をおこないます。また2002年2月6日にも「狭山事件の再審を求める東京集会」をひらきます。こうした集会では緊迫するその時々の状況が詳しく報告されます。ぜひ、ご参加ください。また、東京高裁に対して、「証拠隠しをやめて、全ての証拠を開示するよう」みんなの声を集中していきましょう。一人一人の声は小さくても、それがいくつも重なることで大きな力になります。みんなの力で真実を守り、社会的な誤り(間違った判決)を正しましょう。