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徹底した真相究明を
部落差別を利用した悪質な職業差別
葛飾、足立の落書は同一人物の可能性

足立・葛飾清掃工場連続差別落書事件対策会議

 葛飾・足立清掃工場連続差別落書事件の対策会議を12月17日、人権プラザでおこなった。差別落書は2008年11月19日に葛飾清掃工場で発見され、内容は「葛飾のゴミ屋共は 全員“えた非人以下のムシケラ” 『クズがゴミ取ってどーする?ボケェ』(笑い)」というもの。
 足立清掃工場では12月4日に発見され、「ゴミ屋は えた非人以下のムシケラ」という悪質な内容である。二つの差別落書はいずれも清掃工場敷地内の待機所のトイレに書かれており、文面や筆跡から同一人物の可能性が高いと考えられる。都連は連続差別落書事件対策会議(事実確認と再発防止のための話し合い)を事件の関係者に呼びかけた。対策会議には、東京二十三区清掃一部事務組合、葛飾区、足立区、荒川区、台東区、東京清掃労働組合、部落解放同盟東京都連各支部など46人が参加した。
 まず、冒頭、長谷川都連委員長があいさつをおこない「清掃の関係での差別事件では1995年千歳事業所で被差別部落の仲間に対する悪質な差別投書がおこなわれ、当時の東京都清掃局にかなり厳しい指摘をさせていただいた。清掃局のこの時の確認内容は区移管の際、各区で引き継いでいただくことを確認している。このような中でなぜ起きたのか、どういうことに原因があるのか解明してその上で差別事件がおきないような対策を講じるということにしなければならない。」と今回の対策会議に求められていることについて訴えた。
 続いて「連続・差別落書事件の事実と経過の報告」が東京23区清掃一部事務組合、市川総務課長からおこなわれ、葛飾区・足立区・荒川区、台東区からそれぞれ「事件の事実関係と対処」が述べられた。その後、意見交換の冒頭で東京清掃労働組合の西川委員長が「事件の徹底的な究明を図っていきたい、すべての差別撤廃・あらゆる人権侵害をなくす対応を図っていきたい」とあいさつされた。また野崎共闘部長から「落書の内容は、清掃事業に携わるすべての者をムシケラと蔑視し、その人権を踏みにじり、名誉を毀損する職業差別そのものである。被差別部落への差別意識を煽り立てるとともに、その差別意識を利用した、到底看過できない意図的で悪質な差別事件である…」との組合見解が説明された。最後に対策会議では「事件の真相究明の会議」を来年1月中におこなうことを申し合わせ終えた。

(2009.2/5)

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