部落解放同盟関東甲信越地方協議会(解放同盟関東ブロック)は2月24日、元慶大生による差別脅迫事件の真相報告会を東京・台東区民館でひらきました。この集会には関東各地から200人の参加が集まりました。集会では、被害者の部落解放同盟足立支部員Aさんの証言や経過報告などがありました。
この事件では、慶応大学をはじめとする多くの人々の協力によって、犯人を特定することに成功しました。そして法務局に問題提起しましたが、なんと法務局は犯人を恐れて啓発すらしませんでした。警察も当初は「告訴を受けつけず、被害届しか受けとらない」という状態でした。この差別脅迫事件を教訓化し、現在議論が進行中の人権擁護推進審議会の救済機関設置についても、実効ある独立した救済機関の設置が必要です。
事件の被害者である足立支部のAさんは、「実際に私の名前や住所が間違いなく書かれていて、郵便番号欄にはエタ・ヒニンと差別語が書かれていて、それを受け取ったときは、これは差別ハガキだなと思って腹立たしい気持ちでいっぱいになった。警察署では、告訴は受け付けてもらえず、被害届となった。当初警察は全く動かなかった。応対した警察が、部落差別のなんたるかを全く分かっていないことにいらだちを覚えた。警察官への人権教育が必要だと思った。犯人が逮捕されたときは、本当によかったと思った。卑劣な差別者がこういうことをやれば逮捕もされることを知ってほしい」と証言しました。