「人人権白書Tokyo」を東京都に提出
当事者の声を踏まえた 「人権指針」の早急な見直しを
去る11月24日、人権白書Tokyo作成実行委員会(実行委員長 長谷川修)は、被差別当事者等による21団体が作成した「人権白書Tokyo」を東京都志賀敏和総務局理事(人権担当)に提出した。提出行動には、アイヌ民族、女性、在日コリアン、障害者、被差別部落、ハンセン病回復者にかかわる10課題18名が参加した。
提出にあたって、長谷川修実行委員長は、東京・首都圏を中心とする21の被差別当事者団体は、「実行委員会」を結成し、東京でははじめてとなる「人権白書Tokyo」を作成した。「本白書」で「13の人権課題の現状と課題」および「東京都人権施策推進指針」の今日的見直しを中心に6点の基本要求を掲げた。差別の現状と被差別当事者からの提案や要望を尊重し、「人権指針」の早期の見直しをおこなわれたい、と趣旨を説明した。
「人権白書Tokyo」を受け取った志賀理事は、「国の状況や東京における人権問題の状況など社会状況の変化を把握したうえで、『指針』の見直しを検討する」とコメントした。強まる差別を前に消極的な回答だが、「指針の見直し」を公式に表明したのは今回が初めて。被差別当事者の声を踏まえた早急な見直しが必要とされる。
白書提出後、参加した各団体からそれぞれの現状と課題について、意見表明した。最後に荒井人権部長から「白書を参考にしたい。関係部局にも伝えたい」とまとめの挨拶があり、提出行動を終えた。