藤沢さんが部落の仕事や役割を
練馬で部落史講演会
練馬支部は、練馬人権センターと共催で、2月25日(木)18時30分より厚生文化会館で55人の参加で東日本部落解放研究所事務局長の藤沢靖介さんを講師に部落史講演会を行なった。
藤沢さんは、「被差別部落と言っても『穢多』『非人』だけでなく多様であり、血縁集団ではない。政治権力が恣意的に設定したり、寄せ集めた集団でない。皮、刑吏、警備、見回り、草履作りなどの仕事をし、社会になくてはならない存在だった。」と、被差別部落の仕事や社会的役割について話された。
また、部落の始まりについても中世以前からの被差別集団についてかたられ従来で言われていた「江戸幕府が身分差別をつくり、人のいやがる仕事を押しつけた」というのではない見方を話された。
練馬も含む近世の部落は百姓・町人身分からは排除されることが多かったが、必ずしも経済的にも社会的にも力が弱かったわけではないという。部落史の見直しの現段階について語られ、「差別は近代社会の外の問題」と見る見方は間違いであり、部落差別は極めて現在的問題だと述べ、講演会を終えた。(練馬支部)