「第46回東京都同和教育研究集会」が7月29日(月)、練馬区Coconeri大ホールにて都同教主催で開催された。午前中は新潟県下越地区同和教育研究会の長谷川サナエさんから「道 そしてこれから… 差別を許さない自分づくり~はじめの一歩は自分から~」と題して記念講演が行われた。厳しい差別の中で生き抜いてきた長谷川サナエさんの姿勢に感銘を受けるとともに、「寝た子を起こすな」意識が蔓延する社会が差別を作り出していることを改めて認識した。講演の最後に「あした天気になあーれ」の歌が流された。長谷川さんの思い、被差別部落の人たちの思いが結集した歌詞であった。教育の力で社会を変えていくという長谷川サナエさんの思いを大切に、同和教育推進の必要性を再認識することができた。
午後は3本の教育実践報告がなされた。1本目は、人権尊重教育推進校である練馬区立開進第二中学校の報告、2本目は墨田区立梅若小学校の岩﨑悠子さんの「梅若小での部落問題学習」が続いた。岩﨑さんの差別をなくしたいという思いが表れた報告であった。最後は都立新宿山吹高校定時制の桐畑実里さんの「LGBTQ当事者の生徒が力強く生きていくために」の報告で結んだ。LGBTQ当事者が生きづらさを感じるのは社会の問題であり、生徒一人ひとりの「今」を見ていくことが大切であると学ぶことができた。長谷川サナエさんの講演から学んだことを胸に刻み、差別の現実から深く学び、自らの生き方を問う実践が求められていることを再認識する集会となった。
(都同教)