主張

寺尾差別判決47ヵ年糾弾
事実調べ実現―再審開始、無罪判決をかちとろう。



 今月10月31日で寺尾差別判決から47年を迎える。また、石川さん、弁護団が2006年に狭山第3次再審を請求し、まる15年が過ぎようとしており、狭山第3次再審闘争は大詰めを迎えている。

 2008年に就任した門野裁判長は三者協議を開始し、検察に証拠開示勧告をだした。検察は現時点で190点以上の隠し持っていた証拠を開示した。弁護団はその証拠をもとに石川さんの無実を示す新証拠を次々に提出した。今年7月の段階で提出した新証拠は242点になる。

もはや根拠を失っている有罪確定判決

 新証拠は石川さんを有罪と決めつけた確定判決の根拠を根底から揺るがしている。例えば、「脅迫状の筆跡と石川さんの筆跡は異なる(石川さんは脅迫状を書いていない)」(福江鑑定)、また、被害者の万年筆が石川さん宅で発見され有罪の根拠となったが、「発見された万年筆と被害者の万年筆のインクの成分が根本的に異なる(石川さん宅で発見された万年筆は被害者のものではない)」(下山鑑定)などである。さらに検察は裁判長から証拠開示勧告をうけていた殺害現場とされている場所のルミノール反応検査報告書(血痕報告)を不見当といって未だに提出していない。確定判決が示した場所が殺害現場であるという客観的証拠はないのである。

大野裁判長は早急に事実調べの実施を

 裁判官が絶対やってはならないことは冤罪を生み出すことであり、冤罪を黙認することである。石川さんを有罪とした確定判決の根拠が揺らいでいる今、裁判長は自ら鑑定人尋問など事実調べを実施し再審を開始すべきである。

冤罪を生み出さないために再審法改正を

 現行法では、事件の一切の証拠は検察が所有しており弁護側はその証拠を共有できない。また、再審段階では新たな証拠を発掘しなければならず容易なことではない。そもそもの法律が冤罪を生み許す構造になっている。

 狭山第3次再審では門野裁判長が2009年に検察に8項目の証拠開示勧告をおこなったので、検察もしぶしぶ証拠を開示したが重要証拠は不見当といって出していない。再審請求における証拠開示を義務付ける再審法改正や再審開始決定に対する検察官抗告の禁止、事実調べの保障など冤罪を生み出さない司法改革が必要である。

狭山の勝利なくして部落解放はない

 狭山事件は部落差別に基づく冤罪事件である。それゆえ差別糾弾闘争として取り組まれている。石川さん逮捕時の余談と偏見に満ちたマスコミの差別報道、警察の被差別部落への見込み捜査など石川さんは部落差別の結果犯人にでっちあげられた。

 事実調べを求める要請ハガキ運動、街頭宣伝行動(スタンディングなど)、学習会などの開催、SNS等での訴えなどを通じて、部落差別と冤罪を許さない社会的世論をつくり、事実調べ実現ー再審開始、無罪判決をかちとろう。

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