統一応募用紙違反・就職差別の根絶を
2008年度第2回進路保障会議
2008年度第2回進路保障会議が3月26日午後3時から5時、都立産業貿易センター台東館で開催された。
会議には東京都教育庁、産業労働局、東京労働局、東京都同和教育研究協議会、東京都高等学校教職員組合、部落解放同盟東京都連が出席した。
まず、教育庁指導部高等学校教育指導課から取り組み報告があった。その中で2008年度都立高校における就職希望生徒の進路に関する実態調査の結果が報告された。
「違反又は疑いの指摘のあった事業所数」は136社であった。その内訳はおもな項目では「早期選考」が21社、「面接における就職差別につながる質問・調査」が105社、「統一応募用紙以外の書類の提出」6社などであった。
次に東京都産業労働局からは就職差別解消促進月間(6月)の取り組みなどの報告があった。
次に東京労働局からは「2009年3月新規高等学校卒業予定者の採用選考等に係る不適正項目別事実確認状況」の報告がおこわれた。
実数で108事業所の統一応募用紙違反等が事実確認され、是正指導がおこなわれた。その内訳では、延べ数で203事業所で事実が確認され、おもな項目では「早期選考」20、「本籍・出身地」3、「家族構成」53、「家族・保護者の職業」38、「住居や周囲の状況」6、「社用紙に記入」は11事業所などであった。
東京労働局は「早期選考の未然防止・採用選考時の不適正事象に係る対応のフローチャート」(通報システム)に基づき東京都教育庁から事実確認・是正指導の要請をうけ、公共職業安定所を通じ事実確認・指導による是正をおこなっている。
各局の報告の後、都同教から「2008年度就職アンケート調査集計」の報告がおこなわれた。その後の意見交換では、「進路に関する実態調査の結果や違反事例」を管理職や進路担当の教員だけではなく全教員に配布してほひしい」「違反事例のわかる冊子を生徒にも配布してもらいたい」などの要請や意見が出された。進路保障の課題はまだ多くあるものの、毎年着実に前進していることが確認できた有意義な会議であった。