「全国部落調査」裁判など課題に
2018年解放セミナーへ



 東京の解放運動を推進していくことを目的に都連は3月10日(土)13時から「2018年解放セミナー」を公益社団法人東京部落解放研究所と主催でひらく。

 セミナーでは講演1として「全国部落調査」復刻版問題の取材を続けてこられた、朝日新聞社の北野隆一編集委員よりマスメディアの立場からみた事件の報告を受ける。「全国部落調査」復刻版出版差し止め事件裁判では、これまで7回の口頭弁論がおこなわれ、原告である解放同盟の主張と被告の主張は出そろい、今後は証人調べなどの事実調べに入っていくことと思われる。被告による「全国部落調査」復刻版の出版やインターネットによる掲載は、部落差別を拡散・助長するものであり、差別脅迫文書などの犯罪が現実に起き多大な被害が発生している。被告による悪質な差別を許さない闘いを前進させなければならい。

 講演2では、昨年末に東日本部落解放研究所より出版された「東日本の部落史」に併せ「福島の部落史」を東日本部落解放研究所会員の横山陽子さんから報告を受ける。東京の部落には、福島出身者もいる。この機会に福島の部落史を学んでいきたい。

 出版された「東日本の部落史」は、丹念な調査で各地の実態を浮き彫りにした東日本の部落史の集大成である。①関東編②東北・甲信越編③身分・生業・文化編の三部作となっている。

 部落差別の撤廃と東京の部落解放運動の前進にむけて解放セミナーへの積極的な参加を呼びかける。