尊厳と平等を実現する人権教育の前進を
第73回全国人権・同和教育研究大会



第73回全国人権・同和教育研究大会

 「差別の現実から深く学び、生活を高め、未来を保障する教育を確立しよう」を大会テーマに、第73回全国人権・同和教育研究大会が11月26~27日、奈良県で開催された。2日間でのべ1万2000人が参加した。主催は、全国人権教育研究協議会と、第73回全国人権・同和教育研究大会奈良県実行委員会。

 主催者あいさつで野口誠也・全人教代表理事は、「新型コロナウイルス感染症拡大の長期化により、子供たちの育ちや学びにも深刻な影響を及ぼしている。全国水平社創立から100年、水平社宣言の思想を今こそ受け継いで、すべての人の尊厳と平等を実現する人権教育のさらなる前進を図っていこう」とよびかけた。

 田仲敦三・県実行委員会委員長は「奈良県の同和教育は『今日も机にあの子がいない』という長期欠席・不就学児童への取り組みから始まった。先達の、部落差別によって教育を奪われていったその姿への取り組みが今の私たちの実践の中身を作ったと思っている。素晴らしい取り組みができるようお互いに学び合いたい」と述べた。

 その後、地元特別報告1で「奈良県の同和教育・人権教育の歩みと展望」をテーマに大寺和男・県人権保育研究会会長、深澤吉隆・県立同和問題関係史料センター所長、佐々木育子・県人権施策委員/弁護士による鼎談がおこなわれた。

 26日午後から27日は、4分科会19分散会がもたれ、都連の参加者は、第3分科会第2分散会「進路・学力保障」に参加。発達障がいや病気、課題を抱える子どもに現れる困難や課題にたいする取り組みが報告され、意見交流がおこなわれた。

  pagetop