ネットエントリー・オンライン面接をテーマに
就職差別解消シンポジウム



炭谷茂・就職差別撤廃東京実行委員会委員長(写真は東京都提供)

 就職差別解消シンポジウムが6月7日、板橋区立文化会館で、「ネットエントリー・オンライン面接から公正採用を考える~求める人財と出会うために~」をテーマにひらかれ、964人が参加した。主催は東京都産業労働局と東京労働局、共催が板橋区。都連も構成団体となっている就職差別撤廃東京実行委員会も特別賛同団体としてシンポジウムに協力した。

 はじめに、東京都産業労働局の内田知子・雇用就業部長、東京労働局の茂原徳雄・職業安定部長が主催者挨拶をされた。

 基調講演「最近の人権を巡る状況」(特別賛同団体の炭谷茂・就職差別撤廃東京実行委員会委員長)では、人権をめぐる最近の動きと進展する自治体における人権の取り組み、増加する人権問題と部落差別や就職差別の現状、その背景にある問題などについて講演され、「ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)が根付いたインクルーシブ社会を目指すことで本当の意味で人権が定着する」と話された。

 記念講演「ネットエントリー・オンライン面接から公正採用を考える~求める人財と出会うために~」(酒井利昌・株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ取締役)では、採用活動の3要素(候補者を集める・見極める・動機づける)を中心に、会場参加者の様々な意見も伺いながら講演された。

 現場からの報告1「高校現場からの報告」(榎本雄弥・東京都立高校教員、東京都同和教育研究協議会)では、違反選考や差別的な対応を受けた生徒の事例を交えながら、学校現場での取り組み、就職活動上の課題、統一応募用紙の性別欄問題の現状などが報告され、「生徒が労働に挑戦しやすい環境が増えることを願っている」と話された。

 現場からの報告2「新規学校卒業者を取り巻く採用選考の現状と課題」(岩田裕司・東京労働局職業安定部職業対策課長補佐)では、具体的な不適正事例と是正指導概要、公正採用選考の周知推進などが話された。

 最後に、人権啓発推進DVD「なぜ公正採用選考は基本なのか」が上映された。

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