運動は誰かにつながっている
第44回東京都同和教育研究集会



第44回東京都同和教育研究集会

 7月29日(金)足立区の竹の塚地域学習センターにて都同教主催の『第44回東京都同和教育研究集会』が開催された。感染症拡大防止のため、午前中はオンライン併用、午後は会場だけの変則的な開催ながら、合計参加人数は3年前の前回とほぼ同数に達した。

 午前中は開会行事の後、中央大学教授の池田賢市さんから「人権教育の今後の展望―大学生とともに考えたこと―」と題して2人の大学生と一緒に記念講演が行われた。差別は社会的に生み出されることを意識せずに解消できないとした上で、人権教育の実践で大切にする6つのポイントを伺った。大学生お二人からはフィールドワークでの気づきからその後の自身の変化まで話してもらった。

 午後は3本の教育実践報告がなされた。人権尊重教育推進校である荒川区第二峡田小学校からの報告では、6学年全てで実施している人権教育学習の様子がスライド紹介され、2本目は都立板橋有徳高校の岩﨑貴子さんの「水平社宣言の学習を通して」が続いた。

 最後は元都立港特別支援学校の錦織聡子さんの「特別支援学校の生徒とともに学んで考えたこと」の報告となった。「特別支援学校に通う生徒は社会から『見えない』存在にされてしまう。しかし、教員(人)として学んだことは全て、特別支援学校の生徒たちからだった」と言われた錦織さんは、報告の最後に一人の卒業生にオンライン参加してもらい会場に紹介した。

 一日の最後の総括討論では、会場から「運動は誰かにつながっている」という感想が出たこともあって、同和教育を更に前進させていく思いを再認識する集会になった。

(都同教)

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