差別禁止法や東京の水平社運動史をテーマに
2022年解放セミナーへ参加を



 東京の解放運動を推進していくことを目的に都連は3月27日(日)13時15分から浅草橋区民館にて「2022年解放セミナー」を(公社)東京部落解放研究所と共催でひらく。

 講演1「差別禁止法に向けた課題」の講師は、朝鮮大学法律学科講師の前田朗さん。1970年代前後から諸外国では、人権侵害や差別は社会悪であるとの認識から、各種の差別禁止法が制定されてきた。しかし、日本では国レベルでの差別禁止法は整備されていない。日本国憲法は、第14条で、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」ことを定めているが、被差別部落の地名リストをウェブサイトに掲載し、書籍化するのは「差別を助長する行為だ」として訴えていた裁判の判決では、「差別されない権利」を軽んじる判決であった。こうした現状を打破するためにも、差別の現実に真正面から立ち向かい、国際人権基準に従った法律の制定が求められる。

 講演2「東京の水平社運動史について」の講師は、昭和女子大学名誉教授の大串夏身さん。2022年3月3日に全国水平社創立から100周年を迎える。東京都連はこの歴史的な節目に向けて、東京の部落解放運動100年の歴史をまとめた。「東京の部落解放運動100年の歩み」では、東京水平社の実像と運動史、そして1960年代の解放運動展開から今日までの東京の運動史をまとめている。冊子の発行を記念し、東京水平社の運動史を執筆いただいた大串夏身さんに講演いただく。

 部落差別の撤廃と東京の部落解放運動の前進にむけて解放セミナーへの積極的な参加を呼びかける。

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