「障がい者と共に働く社会」をテーマに
就職差別解消シンポジウム



 就職差別解消シンポジウムが6月9日、LINECUBESHIBUYA(渋谷公会堂)で、「障がい者と共に働く社会~ダイバーシティとインクルージョンを具体化するために~」をテーマにひらかれた。主催は東京都産業労働局と東京労働局、共催が渋谷区。都連が実行委員となっている就職差別撤廃東京実行委員会も特別賛同団体としてシンポジウムに協力した。緊急事態宣言下の開催ではあるが、感染防止対策などを講じたうえで定員を大幅に減らしての開催となり、392人が参加した。

 はじめに、東京都産業労働局の村西紀章・雇用就業部長、東京労働局の永野靖・職業安定部長が主催者挨拶をされた。

 基調講演「最近の人権を巡る状況~部落差別と新型コロナ問題を中心に~」(特別賛同団体の炭谷茂・就職差別撤廃東京実行委員会委員長)では、古くからある人権問題と新たに発生した人権問題、部落差別と就職差別撤廃の課題、新型コロナを巡る人権問題と対策の現状、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)推進の意義などが話された。

 記念講演「障がい者と共に働く社会~ダイバーシティ&インクルージョンを具体化するために~」(成澤岐代子・株式会社良品計画人事総務部特定社会保険労務士)では、障がい者の雇用状況、雇用と定着・育成の取り組み、障がい者雇用のメリットと変化・成果などについて話された。

 報告1「新規学校卒者を取り巻く採用・選考の現状と課題」(渡邉克己・東京労働局職業安定部職業対策課課長補佐)では、具体的な不適正事例や採用時の公正採用選考の周知推進などが話された。

 報告2「高校現場からの報告」(野村頼和・東京都立高校教員・東京都同和教育研究協議会)では、昨年度の状況、就職差別をなくしたいと思ったきっかけの就職差別事件、面接で違反質問をされた生徒の気持ち、違反質問が差別につながることなどが話された。

 最後に、DVD「お互いの本当が伝わる時―障害者―」の上映がされた。

 また、本シンポジウムの基調講演と記念講演の動画は、東京都公式動画チャンネル「東京動画」で9月1日~30日まで公開される予定。

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