ツールを活用し世系差別の認識を広げて
世系に基づく差別撤廃のための国際シンポジウム



世系に基づく差別撤廃のための国際シンポジウム

 IMADRが4月12日、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)と共同で「世系に基づく差別撤廃のための国際シンポジウム 国連と市民社会の協力」を衆議院第一議員会館 国際会議室でひらき、世系に基づく差別のガイダンスツール(OHCHRの職員向ガイダンス文書・イマダーHP参照)を活用し認識を広げようと呼びかけた。

 来賓として立憲民主党幹事長の福山哲郎参院議員、社民党の福島瑞穂参院議員ら八人の国会議員から連帯の挨拶があった。

 世系に基づく差別は世界の2億6千万人に影響を及ぼし、インドを中心とした南アジアのダリット差別、日本の部落差別など世界各地でおきている。国連もこの差別の問題に関心を向け、度々撤廃に向けた勧告を関係国政府などに行なってきた。

 日本に関しては人種差別撤廃委員会の日本審査などでとりあげられ、いくつも勧告が出ている。この差別撤廃のために今後どのようなことが求められるのか、議論された。

 報告では、ミシェル・ブトーOHCHRマイノリティ権利アドバイザーはガイダンスツールの概要と意義を述べた。リタ・イザック・ンジャエ前マイノリティ問題国連特別報告者・人種差別撤廃委員は様々なコミュニティの連帯感が重要と述べた。ポール・ディバカ・アジア・ダリット権利フォーラム議長はガイダンスツールと南アジアのダリットコミュニティへの意義を述べた。山崎鈴子・部落解放同盟中央執行委員、同中央女性運動部長は部落解放運動におけるジェンダー平等や複合差別について述べた。李嘉永・大阪歯科大学、IMADR特別研究員は部落差別撤廃と国際人権法について述べた。

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