東京の部落出身者の思いを伝え
第6回部落問題東京講座



第6回部落問題東京講座

 (公社)東京部落解放研究所は、第6回部落問題東京講座を7月22・23・24日の3日間にわたって開催し、90人が受講した。

 部落問題東京講座は、企業、行政、教育関係者、宗教者、地域などで部落問題の研修を担当している講師や「人権担当者」向けに、部落問題に特化した「講座」として開設された。「講座」は4つの講義と3か所のフィールドワークで構成されており、実際に部落の中を歩き、部落の話を聴く当事者性を重視し、東京における部落問題研修の中身を受講者とともに創造していくことをめざしている。

 長谷川理事長は開会挨拶で、部落差別根絶に向けての教育・啓発に重点を置いた部落差別解消推進法は理念法であり、すぐに効果が表れなくても問題や課題を認識しながら続けることが重要だと述べるとともに、規制・救済などを規定した差別禁止法などの必要性を訴えた。

 第1講は、藤本理事が自身の体験などにふれながら「ガイダンス東京の部落に出会うために~現状と課題~」と題して講演を行なった。第2講はネット上の差別などを中心にした「差別事件と差別を許さない社会づくり」を近藤常務理事が講演、第3講「東京の部落史に学ぶ」は、吉田監事が中世から近代にかけての部落史を扱った。第4講では、品川支部の青木さんと都連青年部の川口さんが東京で暮らす部落出身者の思いを話された。3日目のフィールドワークは練馬、品川、荒川で実施された。

 参加者からは、東京の部落について、歴史的背景から現在起きている差別事件について幅広く学ぶことが出来た。当事者の思いを受け止め研修に活かしていきたいなど感想が寄せられた。

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