狭山事件の発生から60年、東京高裁・寺尾裁判長による狭山事件の差別判決(1974年10月31日)から49カ年を迎え、「狭山事件の再審を求める市民集会」が10月31日に日比谷野外音楽堂で開催される。石川一雄さんを有罪とした確定判決の採用証拠は、これまで提出された261点以上の新証拠により完全に崩壊し合理的疑いが生じている。
昨年8月29日、狭山弁護団は「事実取調請求書」を提出した。これは、今まで提出してきた新証拠を作成してきた鑑定人のうち、特に重要な新証拠を作成した11人の鑑定人の証人尋問と有罪の決め手とされた「万年筆」について裁判所によるインク資料の鑑定を求めたものである。
8月10日には56回目となる三者協議が開催されたが、東京高検は弁護団の検察官意見書に対する反論の意見書が出された段階で再反論を検討するとしている。裁判所はこれら双方の意見書をふまえて、事実調べを実施するかどうかを判断することになり、狭山第三次再審をめぐる状況は重大な局面に入っている。
こうした現状において東京高裁に事実調べを行う判断を迫り再審開始を実現するためには、署名運動などをはじめとした取り組みを進め、世論による事実調べを行なうべきとの声を広げていくことが必要不可欠である。職場・地域から一人でも多くの人に石川一雄さんの無実を訴え本集会の成功と鑑定人尋問をはじめとする事実調べ・再審開始を実現しよう。
狭山事件の再審を求める市民集会
日時 10月31日13時~終了後デモ行進
場所 日比谷野外音楽堂