狭山事件の再審を求める東京集会を狭山東京実行委員会の主催で9月25日午後6時30分から台東区民会館9階ホールで開催する。狭山第3次再審闘争は大詰めの段階を迎えており、多くの市民が集会に結集し東京の地から裁判所を動かす世論を盛り上げていこう。
石川さんと弁護団が2006年に第3次再審請求をおこなってから18年目を迎える。2008年に就任した門野裁判長は三者協議(現時点で61回)を開始し、検察に証拠開示を勧告した。検察は現時点で190点以上の隠し持っていた証拠を開示した。弁護団はその証拠をもとに有罪確定判決の根拠を覆し、石川さんの無実を示す新証拠を273点提出した。
この新証拠をもとに、弁護団は2022年8月29日、東京高裁に対して、有罪の決め手とされた「万年筆」についてインク資料の鑑定とこれまでに提出した新証拠の鑑定人11人の証人尋問を求める事実取調請求書を提出し、具体的な協議を開始することを求めている。事実調べ・再審開始実現に向けて、重要な局面である。昨年12月に就任した東京高裁第4刑事部(家令裁判長)に事実調べを求める世論をさらに大きくしていく必要がある。
9月26日に静岡地裁で袴田事件の再審の判決が出される。2014年3月に再審開始決定が出されたにもかかわらず、検察官が不服申し立て(抗告)をおこない、10年以上もの年月が費やされた。このような不当な人権侵害がおきる再審手続きの不備を変えていかなければならない。再審請求における検察官の証拠開示の義務化、再審開始決定に対する検察官の抗告の禁止、裁判所による事実調べなどの規定をもりこんだ再審法改正(刑事訴訟法等の改正)を実現していかなければならない。
中央本部は、袴田事件無罪判決勝利・狭山事件事実調べ・再審開始実現・再審法の改正を求める全国統一行動を提起している。全国の集中した闘いに連帯し、9・25狭山東京集会を多くの市民の参加で成功させよう。