鑑定人尋問・再審開始実現に向けて
11・1狭山事件の再審を求める市民集会へ

 


 狭山事件の発生から61年、東京高裁・寺尾裁判長による差別判決(1974年10月31日)から50年を迎え、「狭山事件の再審を求める市民集会」が11月1日に日比谷野外音楽堂で開催される。石川一雄さんを有罪とした確定判決の根拠は、これまで提出された273点以上の新証拠により完全に崩壊している。

 2023年8月29日、狭山弁護団は「事実取調請求書」を裁判所に提出した。これは、今まで提出してきた新証拠を作成してきた鑑定人のうち、特に重要な新証拠を作成した11人の鑑定人の証人尋問と有罪の決め手とされた「万年筆」について裁判所によるインク資料の鑑定を求めたものである。

 検察官は、不当にも「事実取調請求」に対して、鑑定人の証人尋問も、インク資料の鑑定実施もすべて必要ない、弁護団が提出した新証拠は新規性も明白性もなく再審開始の理由にならないから事実調べの必要性もないと主張している。

 このような中、弁護団は再度、弁護団が推薦したエックス線分析の専門家により、インク資料の蛍光エックス線分析を弁護側でおこない新証拠として提出する。

 今後は、このインク鑑定も含めて、弁護団が求める鑑定人の証人尋問の実施が焦点になる。すでに請求している各鑑定人もふくめて証人尋問実施・再審開始実現にむけて、重要な局面が続いている。

 こうした現状において東京高裁に事実調べを行う判断を迫り再審開始を実現するためには、署名運動などをはじめとした取り組みを進め、世論による事実調べを行なうべきとの声を広げていくことが必要不可欠である。署名は52万筆を超えている。職場・地域から一人でも多くの人に石川一雄さんの無実を訴え本集会の成功と鑑定人尋問をはじめとする事実調べ・再審開始を実現しよう。



狭山事件の再審を求める市民集会
日時 11月1日 13時~終了後デモ行進
場所 日比谷野外音楽堂

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