再審開始の声を10・31市民集会へ
後藤裁判長は事実調べ再審開始を


 冤罪56年 寺尾差別判決45ヵ年糾弾!狭山事件の再審を求める市民集会が10月31日13時、日比谷野外音楽堂で開かれる。各地、職場からの声を集めて集会に参加されることを強く訴えたい。

 狭山事件は部落差別にもとづく権力による冤罪事件である。被差別部落民の石川一雄さんが不当に逮捕され、殺人犯にでっちあげられてから56年が経過した。そして、確定判決(二審・東京高裁・寺尾裁判長)から45年になろうとしている。

 石川一雄さんが無実であることは明白だ。2006年に申し立てた第三次再審請求以降だけでも、石川さんの無実を科学的に証明し、確定判決をつき崩す新証拠が221点も裁判所に提出されている。中でも、重要な無実の証拠として、石川さん宅から発見された被害者のものとされる万年筆は、警察によってねつ造されたものであることが明らかになり、また、石川さんが書き、被害者宅に届けたとされる脅迫状は、99・999……%石川さんが書いたものではないことも最新技術を駆使した筆跡鑑定で明らかとなっている。

 弁護団は検察に開示させた証拠物をもとに発見された無実の新証拠について、裁判長や検察官との三者協議の場で証人や鑑定人への尋問などの事実調べの必要性を訴えてきた。

 9月9日、東京高裁で第40回三者協議が開かれ、弁護団は検察側が反証すると言っている福江意見書(昨年12月提出)、下山第2鑑定(昨年8月提出)に対する反証の提出時期についての求釈明を行ったが、福江意見書に対する反証意見書は10月、下山第2鑑定への反証は見通しが立っていない状況との回答であった。弁護団は今後、検察側からの反証が出されれば徹底的反論をすることとし、寺尾判決が有罪証拠にあげたスコップ、血液型、足跡に関する鑑定書を新証拠として提出することを裁判所に伝えた。

 また、弁護団は現在、鑑定人尋問の請求に向けて準備を進めている。新証拠の提出、検察の反証、それに対する再反論などが出された先には、いよいよ事実調べ・再審開始の闘いの最終段階に突入する。

 こうした狭山第三次再審闘争をめぐる状況と、当面する闘いの方向性を確認して、全国各地での闘いの高揚、一大世論の喚起を図っていこう。

●狭山事件の再審を求める市民集会


 日時 10月31日(木)13時 場所 日比谷野外音楽堂


 ※当日10時45分 日比谷公園 健康広場に集合し、午前11時から各都府県、各団体代表による高裁・高検への要請行動を行います。

pagetop