5月23日、日比谷野外音楽堂で狭山事件の再審を求める市民集会が開催され、全国から1500人が結集した。
開会あいさつは部落解放同盟の西島委員長が行い「逮捕から61年が経ち石川さんは85歳になった。何としてでも元気なうちに再審を勝ち取っていきたい」と述べた。連帯あいさつを社会民主党福島瑞穂参議院議員、れいわ新選組大石あきこ衆議院議員、立憲民主党近藤昭一衆議院議員が行った。
石川一雄さんは杖をつき「いよいよ狭山裁判は最終段階であります。元気なうちに無罪を勝ち取る。なかなか足が不自由で動けません。皆さんのお力添えで、仮出獄して30年になりました。30年も経っているのにまだ解決できていない。今日、家を出る時非常に私は苦しかった。非常に厳しい取り調べのことを思うと無念でならない。石川一雄の無実を勝ち取るためにご支援を願っていますので皆さんよろしくお願いします」と訴え「緊迫の 度合い深まり 危急存亡 家令(裁判長)でも 緊張溶かず」と歌を詠みあげた。また、連れ合いの早智子さんは、「袴田再審裁判で検察は死刑の求刑をしたが、必ず無罪の判決が出るだろう。次は狭山だ」と訴えた。
弁護団報告では、狭山弁護団の竹下政行事務局長が行い、11人の専門家の証人尋問とインク資料の鑑定を求める根拠を説明した。集会基調を片岡中央狭山闘争本部長が提案し、11人の鑑定人尋問と裁判所職権によるインク資料鑑定の実施を東京高裁に迫る取り組みと再審法の改正が必要だと提起した。
連帯アピールは足利事件えん罪被害者の菅家利和さん、袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会の山崎俊樹さんが行った。市民の会の鎌田慧さんは「今までも重要な再審裁判で検察が死刑を求刑したがいずれも無罪判決が出た。警察は正義を破ることを公然とやっている。再審法を変えていく。袴田無罪判決、そして狭山の運動を盛り上げていく」とアピールした。
集会アピール採択と閉会あいさつ後デモ行進に移り石川さんの無実と東京高裁による事実調べを訴えた。