狭山事件の再審請求の審理を担当する東京高等裁判所第4刑事部の後藤眞理子裁判長が定年退官し、担当裁判長が交代しました。
後任の裁判長には、最高裁調査官、東京高裁判事、東京地裁裁判長などを経て、新潟地裁所長だった大野勝則・裁判官(39期・61歳)が就任しました。
第3次再審では裁判所の勧告もあり、取調べ録音テープや逮捕当日の上申書など、重要な証拠の開示がすすみ、その科学的分析・実証から供述心理鑑定、筆跡・識字能力鑑定など、226点の新証拠を裁判所に提出し、石川一雄さんの無実を科学的に証明してきました。中でも「脅迫状は99.9%以上の識別確率で石川さんではない別人が書いたものと判断するのが合理的」と結論した福江鑑定、「発見万年筆は被害者のものではない、偽物」であることを完璧に証明した下山第1・第2鑑定は極めて重要な新証拠です。
狭山事件の再審請求では、証人調べや鑑定人尋問、現場検証などをはじめとする事実調べが一度も行なわれていません。事実調べが行なわれた再審裁判は必ず再審開始決定が出され、行なわれなかった裁判は例外なく請求を棄却されている事実は極めて重要です。
狭山第3次再審での勝利に向けた闘いの最重要課題は、事実調べ(決定的な新証拠である下山鑑定に対する鑑定人尋問)の即刻実施です。
「事実調べなくして、再審なし!」を合言葉に、事実調べ要請ハガキ運動を強化・拡大し、大野勝則裁判長に向けて鑑定人尋問要求の声を集中しよう。
<要請ハガキ 送付先>
〒100-8933
東京都千代田区霞ヶ関1-1-4
東京高等裁判所第4刑事部
裁判長 大野勝則 様