無実を証明する新証拠220点に
狭山事件第三次再審・第38回三者協議


99.9%別人の筆跡、石川さんは脅迫状を書いていない 福江潔也東海大学教授は真犯人が書いた脅迫状で繰り返し使われている「い」、「た」、「て」、「と」の4文字を石川さんの筆跡とコンピューターを使用して比較し、99.9%以上の確率で別人の筆跡であることを科学的に証明した。

 狭山事件の第三次再審審理における第38回三者協議が昨年12月26日に東京高裁で開かれました。

 狭山弁護団は三者協議に先だって12月20日に、新証拠として福江意見書、齋藤指紋鑑定、流王報告書を補充書とともに提出し、第三次再審請求以降、裁判所に提出した新証拠は220点になりました。

 三者協議で検察官は、石川さん宅から発見された重要証拠である万年筆に関して、蛍光X線分析でインクを分析し、万年筆は被害者のものではないことを証明した下山鑑定について反証を提出するとしました。また、死体を埋めるのに使ったとされるスコップに関して、土の異同識別のために有効でない検査しかおこなわれておらず、検査データも少なく類似とは言えないと反論する新鑑定(平岡鑑定)に対しても新たな反論を提出するとしました。

 弁護団は、検察側から新証拠に対する反証が出されれば全面的に徹底的な反論をするとしています。

 狭山第三次再審の闘いは、具体的事実調べを求めていく段階を迎え、まさに正念場です。この間提出された福江鑑定、下山第2鑑定、平岡鑑定、さらに齋藤指紋鑑定、福江意見書などの新証拠をより多くの市民に伝え、石川さんの無実と有罪判決の誤りを訴えていくことが何より重要です。

 再審請求では「無実を言い渡すべき新たな証拠を発見したとき」に再審を開始するということが原則です。石川さんの無実を完全に証明できる証拠がいくつも明らかになっています。事実調べ即刻実施、一日も早い再審開始決定を求める署名や要請ハガキ運動の取り組みをさらに強化拡大し、東京高裁第4刑事部・後藤裁判長に「決断」を迫っていこう。

pagetop