決定的新証拠が明らかに!
狭山事件の再審を求める市民集会
犯行現場のルミノール反応
検査関連で検察が証拠開示
3月24日午後2時から、千代田区永田町の星陵会館で、「狭山事件の再審を求める市民集会─徹底した証拠開示を! 開示証拠の事実調べを!」が開催された。主催は、狭山事件の再審を求める市民の会や部落解放同盟などで作る同集会実行委員会。集会には都連各支部からも多数の同盟員が参加した。
また、3月23日にひらかれた3者協議では、「のちにやった、陰性だったといっている」との犯行現場のルミノール反応検査関連で検察が証拠開示。
集会では、狭山弁護団事務局長の中北龍太郎弁護士から、弁護団の提出した新証拠の一つについて、次のような説明があった。
「今回検察側が開示した証拠の中に、逮捕された石川さんが手書きしたという『清水図面』というものがあった。検察のこれまでの主張では、石川さんが書いた図面を持って行って調べたところ被害者のカバンが見つかったということになっている。この主張は裁判でも認められ、『秘密の暴露』にあたるとして石川さん有罪の決め手になった。ところが、従来裁判に出されてきたのは『青木図面』というもので、今回開示された『清水図面』ではなかった。『青木図面』には、地図上に『カバン』という文字が書かれていてどこにカバンを『隠したか』表示してある。しかし『清水図面』には、そんな表示は全くない。『清水図面』は、単に雑木林周辺の簡単な広域地図にすぎない。カバンの位置がどこにも記されていない広域地図を書かせ、それを持って行って広大な範囲をしらみつぶしに捜索したら『カバン』が出てきたというなら。それは秘密の暴露でも何でもない」。
中北弁護士は、「真犯人しか知らない秘密の暴露があるから自白は信用できる、という有罪認定の基本は崩壊している」として、弁護団は事実調べの開始を強く求めると述べた。
石川一雄さんと早智子さんは、「弁護団が報告したとおり、次々と無実の証拠が出ている。再審開始に向けぜひご協力を」と呼びかけた。また部落解放同盟の松岡書記長は、「証拠開示が重要であることが証明された。今後、捜査の全面可視化を求める取り組みと連動して全証拠開示を求めて行こう」と訴えた。