万年筆のねつ造は明白

第31回目3者協議がひらかれる



新証拠

 狭山弁護団は、昨年12月28日、有罪証拠の主軸とされた脅迫状は石川一雄さんが書いたものではないことを明らかにした筆跡・識字能力鑑定である森鑑定、魚住第3鑑定を提出した。さらに今年1月31日、石川さん宅から発見された被害者のものとされる万年筆が脅迫状を訂正した万年筆ではないことを明らかにした川窪第3鑑定を提出した。発見万年筆は被害者のものではなかったことを証明した下山鑑定(昨年8月22日)に続き、決定的新証拠が続々と提出され、確定判決は完膚なきまでに突き崩されている。
 緊迫した狭山第三次再審の審理状況が続いている中で、2月8日、第31回目の三者協議が開かれた。逮捕直前に警察が石川さんの家で書かせた上申書、その筆跡鑑定に関する証拠1点が開示され、開示証拠は187点になった。弁護団が開示請求をしていた身代金目的の犯行において重要なポイントである脅迫状や犯行動機に関わる財布、手帳に関する証拠や脅迫状の宛名に関わる捜査資料、自白の経過に関わる証拠などの開示については、検察官は「必要性がない」「関連性がない」として応じていない。極めて不誠実な姿勢をとり続ける検察官に対して、植村裁判長は証拠開示勧告を発するべきだ。下山鑑定、川窪鑑定、森鑑定、魚住鑑定などの新証拠によって、石川無実がますます明らかとなり、確定判決は完全に崩れている。
 次回の32回三者協議は5月上旬の予定。あと一歩の所まできている狭山再審の闘いに、さらなる証拠開示、事実調べを!の声を広げていこう!