5月下旬に開催予定の第23回3者協議の進展に向けて東京高裁前アピール行動が4月16日、行なわれた。第三次再審で必ず無罪を勝ち取る決意で闘い続ける石川一雄さんの力強い訴えが高裁前に響き渡った。
正門前に設置された「鴨居の上の万年筆」の再現模型を前に、石川一雄さんは「二度の家宅捜索にあたった警察官が辞職後に脚立にのって何度も確認したが、何も無かったと証言している」と説明し、万年筆がでっち上げである事を訴えた。鴨居におかれた万年筆は、捜すまでもなく、誰にでも見え位置にある。石川さんは東京高裁に向かって「裁判長、ここに見に来てください」と何度も訴えた。
東京都連各支部からも仲間が参加し、事実調べ即時実施と検察側への全証拠開示勧告をするべきだとの訴えがされた。
都連の松島狭山闘争本部長もマイクを握り、事件発生から47年経過してから開示された逮捕当日の石川さんが書いた上申書は脅迫状とは筆跡も筆記能力も明らかに違う。そして、唯一の物証「脅迫状」には石川さんの指紋は一つもない。犯行同時刻に殺害現場とされる隣の畑で農作業をしていたOさんは「人影もなかった。悲鳴も聞いていない。あそこが犯行現場とは今も思えない。」と一貫した証言をしている。殺害現場を特定する証拠は何もない。また、手拭い回収本数の一覧表に改ざんの跡がある。開示された録音テープの内容は「犯人」であるはずの石川さんが殺害された女子高校生の状態をまったく知らないという石川さんが何も知り得ていないことの暴露となっている。165点の証拠が開示され、155点の新証拠が提出されている今、高裁・河合裁判長は検察側に全証拠開示の勧告をし、事実調べを即時行なうべきだ。証拠開示・新証拠の積み重ねをバネに全国各地で冤罪52年をアピールし、狭山事件の証拠開示・事実調べ即時実施・再審開始を訴えよう!