拡大全国狭山活動者会議・住民の会全国交流会が9月8日、部落解放同盟中央本部で開かれ、解放同盟や共闘、住民の会の代表者など全国から70人が参加した。
開会にあたり組坂委員長は、「狭山の闘いの勝利なくして部落完全解放はない。再審の大きなうねりを作り出していきたい」と決意を述べ、続いて挨拶に立った石川一雄さんは「これで負けるようなことがあれば、もう次はない。最大限の支援を」と訴えた。
続いて弁護団の中山主任弁護人が「下山鑑定の意義を広く世論に訴えよう」と呼びかけ、弁護団事務局長の中北弁護士が「狭山第3次請求の現状・課題・展望」と題し、森鑑定と下山鑑定を中心に解説した。開示された「取調べ録音テープ」の筆記場面から証明される石川さんの当時の書記能力について焦点をあて、石川さんは絶対に脅迫状を書いていない、書くことができなかったことを明瞭に説明。発見された万年筆は被害者のものではない、証拠のねつ造であることを証明した下山鑑定の重要性を強調し、絶対に再審開始を勝ち取ると決意を表明した。
基調提案を片岡狭山闘争本部長が行ない、「えん罪54年、再審請求40年をアピールし、高裁・高検あての要請ハガキ、署名運動の展開、9月18日に行なわれる脱原発全国集会での狹山ブース出展などを通して世論を拡大し、10月31日に開催される狭山事件の再審を求める市民集会の成功へと繋げていこう」と再審開始の世論拡大を図っていく当面の取り組みが提起され全体で確認した。
その後、各地における取り組み報告や意見交換が行なわれ9人が発言。片岡本部長が「決定的な証拠が次々に出ている。確信をもって闘い抜こう」と集約した。