えん罪とでっち上げは明白だ
寺尾判決覆す闘いを!

狭山事件の再審を求める市民集会


sayama

狭山事件の確定判決である寺尾差別不当判決から41年を糾弾し、証拠開示・事実調べ・再審開始を求める市民集会が10月30日、日比谷野外音楽堂で開かれた。
開会挨拶では、組坂繁之部落解放同盟中央執行委員長が「不退転の決意で勝利まで闘い抜く」と決意を述べた。続いて登壇した石川一雄さんは、「元兇の 寺尾判決 世に証し 司法に再審 総意で迫る」と句を読みあげ、寺尾判決こそが52年もの苦しみの元凶であり、この判決をくつがえす闘いを全国各地でさらに盛り上げて頂きたい、と早智子さんとともに訴えた。
弁護団報告では、中山主任弁護人・中北事務局長から第三次再審請求審をめぐる情勢の報告と当面する課題が提起された。
中北事務局長は、2009年12月、当時の門野裁判長が検察官に対して証拠開示勧告をし、以降現時点までに開示された証拠が185点、弁護団から裁判所へ提出した新証拠は177点。確定判決である寺尾判決の誤りが次々と明らかになり、崩壊の一途をたどっている。今こそ徹底した証拠開示と事実調べを!と呼びかけた。
基調提案は、片岡中央狭山闘争本部長が行い、この間、次々と証拠開示され、冤罪とでっち上げがはっきりしてきた。事実調べ、そして再審開始まであと一歩の段階にきている。しかし、証拠開示が全て実現するまで手を緩めることはできない。
そもそも狭山事件は、警察がそのメンツを保つために部落差別を利用したでっち上げによる差別裁判だ。その原点に立って闘いぬこう、と訴え、会場を埋め尽くした支援者全員は「石川さんは無実だ!」のボードを高々と掲げて「総意」を示した。
連帯のアピールでは、足利事件の菅家利和さん、布川事件の桜井昌司さん、袴田事件の袴田巌さんの姉の袴田秀子さん、巌さんを救う会の山崎俊樹さん、精神科医の香山リカさんらが登壇し「再審を必ず勝ち取ろう」と呼びかけた。
狭山東京実行委員会・東京都連各支部・地域共闘の仲間たちは、全国の支援者たちとともに「石川無実」を市民に訴えながらデモ行進を最後まで貫徹し、都連長谷川委員長のまとめ、狭山東京実行委員会桐田事務局長の団結ガンバローをもって本集会を締めくくった。